本日の一枚は、昨今はMETAFIVEや「デザインあ」等の活動が目立つ

Corneliusのワークスアルバム「Constrllactions Of Music」です。


ワークスアルバム、ということで提供曲、参加曲、

小山田リミックス曲を集めたアルバム・・・であるわけですが

コーネリアスとしての2曲の新曲も含め、

すべてが「Sensuous」以降の小山田圭吾の最新型、を集めた

そんな聴き応えのある作品となっています。


「デザインあ」でもお馴染みSalyu×Salyu、

世界中で注目を浴びるシンガー、Gotye、

さらにサカナクションやPenguin Cafeなどの注目すべきメンバーの作品を

Corneliusカラーに染めつつも、それぞれの魅力をしっかりと引き出す

職人っぷりも感じさせる作品の数々に、

フリッパーズ時代からの大きな成長を感じてしまう・・・かもしれない

そんなアルバム。

METAFIVEなどの最近の活動で知った方も、ぜひ聴いてみてください。



Constellations Of Music/Cornelius
¥2,700
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ものすごく久しぶりに洋楽を紹介。

オーストラリア出身のネオソウルバンド、Hiatus Kaiyoteの2ndアルバム

「Choose Your Weapon」が今日の1枚、です。


グルーヴィーなサウンドに、パワフルな女性ヴォーカルが乗る・・・と書くと

Brand New Heavies的なものを思い浮かべるかもしれませんが、

・・・まぁ、ちょっと公式試聴で聴いてみてください。

Hiatus Kaiyote - Shaolin Monk Motherfunk

Hiatus Kaiyote - Breathing Underwater

・・・どうでしたか?

さまざまなジャンルをクロスオーバーさせつつ、

彼ら独自のサウンドを作り上げている、ということを

お分かりいただけたかと思います。


日本でもフェス出演などで注目を集めている彼ら。

(今年のサマーソニックにも出演ですね)

生で体感できる方はぜひ生で、

そうでない方は是非このアルバムで

彼らの音に満ちているパワーを味わってみてくださいませ。



チューズ・ユア・ウェポン/ハイエイタス・カイヨーテ
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本日の1枚は2014年結成、という新人さんですが

そのサウンドの完成度は折り紙つきの高さ。

桜木大悟(Gt,Vo,Syn)、市川仁也(Ba)、川上輝(Dr)の3人で結成された

D.A.N.のファーストアルバム「D.A.N.」です。


音数を抑えたミニマルなサウンドに、メロウなメロディが乗るという

「ジャパニーズ・ミニマル・メロウ」を提唱する彼らのサウンドは

ポストロック的でもクラブサウンド的でもあり、

それと同時に美メロディのポップスでもあります。


まずは公式で用意している動画で、そのサウンドに触れてみてください。

Zidane

Ghana

Native Dancer

Pool


さて、こうして公式にPVを公開しているアーティストが増えていることで

「音楽はYoutubeで聴きたいときに聴きたい曲だけ聴けばいいや」

的な風潮がいつのまにやら大きくなっている側面もあるわけですが

テレビの音楽番組、それも新譜紹介系が減っていたり

番組に出る層が限られていたりという部分がある中

音楽の「プロモーションツール」としてはテレビよりもすでに

Youtubeでの公式動画のほうが主流になっている、のかもしれません。


とまぁ、話が脱線してしまいましたが

いいミュージシャンというのは日々いろいろな所から出てきているし

音楽ってまだまだ面白いものなんだなぁ、と

こういう活きのいい新人さんを見るとしみじみ思うこのごろです。





D.A.N./D.A.N.
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再開即休みで申し訳なかったです。

(休載の経緯はこちら

さて、今日は無料配信曲をご紹介。

会員制サイト「UCC DRIPAR」で会員登録(無料)するとダウンロードできる

堀込泰行×□□□(クチロロ)のコラボレーション楽曲「バース・コーラス」です。


堀込泰行。言わずと知れた元キリンジの弟のほう。

キリンジ脱退後はわりとマイペースに楽曲提供、コーラス・ゲストシンガー参加、

さらに各種ライブイベントに参加、音源は配信とカバーアルバムという

そんな活動を行っています(2016年7月現在、アルバムレコーディング開始の模様)

対する□□□。

三浦康嗣、村田シゲ、そして日本語ラップのオリジネイターの一人、いとうせいこうの3人が

中心となったゆるやかな活動を行うグループであり、ヒップホップ、エレクトロなど

さまざまなジャンルの作品を制作してきています。


そんな2者の化学反応は、□□□三浦の韻を踏むことを意識した詞に

ヤスが曲をつける、という形によって発生しました。

ヤスのやわらかく端正なポップス声と温かみのあるサウンドに

ヒップホップ的な感性を持った詞が乗ることによる、新しい感覚。

これまでのキリンジ、馬の骨といった活動ではなかなか出てくることのなかった

味わいの一曲となっていると思うのです。


こんな曲を無料で!ダウンロードさせてくれるという喜び。

(iOS機器でのDLはできないので、PCでのダウンロードからiTunesに入れてください)

この夏は皆様、この曲を聴きながらUCCのアイスコーヒーを飲みましょう(媚)
まず、分母の大きい話をします。

1995年に多感な時期を過ごした世代にとって、

今に至るまで夏といえば思い出す曲は

スチャダラパー「サマージャム'95」ではなかったでしょうか?

仲間とつるむだらっとした等身大の夏ソング、として

日本の夏ソング史に燦然と輝く名曲であった、と思います。


しかし、去年、この曲との出会いからそれが変わった、って気がしました。

今回紹介の1枚の先行シングル、cero「Summer Soul」です。

だらっとして、等身大で、それでいておしゃれな夏の午後を感じさせるサマーソング。

それから1年、季節を問わずに聴き続けておりました。


という前フリから今日の1枚、ceroの3rdアルバム「Obscure Ride」です。

髙城晶平、荒内佑、橋本翼の3人によって2004年に結成され、

2011年の1stアルバム「World Record」リリース以降、

東京のインディーシーンを代表するバンドとして

多くのフェス、イベントなどに出演しております。

ポップでメロウなサウンドの裏に込めたコンセプトの深みが

その主な魅力として挙げられております。


今作ではブラックミュージックをサウンドに取り入れることで

よりポップスとしての強度を高めるとともに、

その影に隠れたテーマは「忘却」、そして「生と死」であったようです。

詳しくは特設サイトのロングインタビューをどうぞ・・・

ってこれ読まれるとここで書くことないなw

というように、本人たちが「語りたがり」の面もあるということで

アルバムや楽曲の持つテーマやコンセプトについては本人たちが語ってくれるので

リスナーとしては純粋に楽曲のもつ気持ちよさに浸っていられるのも

また魅力の一つかもしれません。

(がっつり読み解いてみるのも楽しいとは思うのですけどね)


クールでポップで幻想的でどこか不穏。

「東京」という都市の現在のイメージをもっとも的確に描くことができるのが

彼らのサウンドなのかもしれないなぁ、と思ったりもしつつ

そのサウンドの心地よさに、今日もつい揺られてしまうのです。




Obscure Ride 【通常盤】/cero
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