今回紹介する作品は
1961年(昭和36年)新東宝
「契約結婚」
渡辺祐介監督
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あらすじ
友人の結婚式に参列した三浦エリ子(大空真弓)は、羨ましがる友人たちを尻目に、結婚して相手に一生縛られるのは嫌だと言い出す。
彼女の理想は、1年ごとに相手と結婚の契約更新する「契約結婚」だった。
渡辺祐介さんの監督昇進2作目は、彼らしい凝ったコメディ映画です。

ビックリマーク尚、作品の画質が悪いので、写真写りが悪い事をご了承下さい。

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冒頭に映る結婚式の二人
渡辺監督のデビュー作「少女妻 恐るべき十六才」のユキ(星輝美)と五郎(鳴門洋二)です。
渡辺監督は「契約結婚」の冒頭で「少女妻 恐るべき十六才」を完結させたのです。

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ワンシーンだけで台詞もありませんでしたが、最初で最後の輝美さんのウエディング姿です。

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三浦エリ子(大空真弓)
プロ野球からスカウトされている大学の同級生・岡村純平が好きなので、あの手この手で彼にアタックします。
しかし契約結婚で自分の自由は確保する究極の理想主義者というか、とんでもないツンデレ娘です。

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岡村純平(寺島達夫)
プロ野球のスカウトから4000万円の契約金(現在の4億円?)を提示されている、超有望なスラッガーです。
しかし、本人はお金や女には無頓着な性格でした。
ハンサムタワーズの寺島さんは、実は元東映フライヤーズの投手でした。
新東宝俳優だった兄が急逝したので、兄に代わって新東宝に入社しました。
劇中ノックのシーンがありますが、流石に元プロ野球らしい動きでした。

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清沢浩治(沼田曜一)
岡村純平の2年先輩で大阪ブルドッグスの投手。
かつては岡村純平同様に騒がれたが、現在はブルペン投手に落ちぶれてしまう。
「先輩」を利用して岡村純平のスカウトを、大阪ブルドッグスオーナーに命じられます。
悪役が多い沼田さんですが、新東宝最終年はこういう哀愁のある役が多いですね。

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加世子(小畑絹子)
バーのママで沼田さんの妻だが、この夫婦も契約結婚だった。
しかし、小畑さんが打算的な人間でもない(普通にいい人)ので、なんで契約結婚なのかよく分かりません。

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村瀬佳子(松浦浪路)
大空さんの友人だが、こちらは普通の結婚願望が強い人です。

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山口(国方伝)
寺島さんの友人だが、お金にがめつく寺島さんのマネージャーを買って出て球団スカウトと交渉をします。
国方さんのキャラにピッタリですね。

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大空さんは沼田さんと利害が一致したので、協力して寺島さんの大阪ブルドッグス入りを画策します。
接待攻勢で酔いつぶれて泥酔した寺島さんを見て、どさくさに紛れて、起きた寺島さんに、昨夜に二人は「関係した」と嘘を言う大空さん。

関係したのを盾に、寺島さんと契約結婚に合意し、大阪ブルドッグス入りも確実と思いきや、国方さんが強引にパイレーツ入りを決めてしまいます。

パイレーツ入りの事で二人は口論になり、大空さんは「関係したのは嘘だった」と口を滑らせてしまいました。
これで二人の関係は破談になると思われたのですが・・・

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大空さんは我に返り、今まで打算的過ぎた自分を恥じて、契約結婚を破棄して本心から寺島さんが好きだと訴え二人は結ばれました。

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寺島さんは、パイレーツ入り記者会見で契約書を破ってしまい、その足で大阪ブルドッグスへ。
入団会見する寺島さんと大阪ブルドッグスのオーナーの並木一路さん

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寺島さんが大阪ブルドッグス入りしたが、貧乏球団の為リストラが必要になり、沼田さんは功労金だけ貰って解雇されてしまいます。
落ち込む沼田さんを慰め、正式な結婚を求める絹子さん。
本当にいい人ですね。

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文太さんがコミカルな交通整理の警官役をワンカットだけ出演

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鉄道シーンは京王帝都電鉄(現:京王電鉄)のデハ2125形です


あとがき
契約結婚というアイデアは渡辺監督らしいです。
沼田さんの哀愁ある役も良かったですが、何といっても大空さんのツンデレぶりが絶品です。
渡辺監督は次回作も大空さん主演で撮り、その後東映の「カレーライス」でも東京映画に移籍した大空さんをわざわざ主役で呼びましたから、よほど気に入ったのでしょうね。