今回紹介する作品は

1956年(昭和31年)新東宝
「波止場の王者」


内川清一郎監督



あらすじ
中小造船会社の島造船が開発したガスタービンAZを狙う国際ギャング団と、船舶局の技官から島造船に転身した水野三郎との対決を描く



$アパッチの映画EXPRESS-image

今回はギャング役の丹波哲郎から見た新東宝俳優の紹介です。



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いきなりの鉄道シーン音譜
70系電車
横須賀線を走っています。



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70系電車の座席に座っている丹波哲郎
彼は国際ギャング団の一員・志水重吉




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同じく70系電車の座席に座っている宇津井健

今回の主役水野三郎です。

丹波さんは彼を本当にいい人だねと絶賛しています。

丹波さんにとって都合のいい理由ですが(笑)




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久保菜穂子
ガスタービン設計者の娘・山本和子

本作のヒロインです。

丹波さんは彼女の事をスタイルが抜群な女優と絶賛しています。

おそらく彼女に気があったのでしょうが、丹波さんは新東宝の別のスター女優を愛人にしました[みんな:01]




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和田孝
島造船の不良工員・佐藤銀次役

生真面目な役柄が多い彼にしては珍しい役です。

丹波さんは彼の事をいかにも人形みたいな感じの男だから合わないんだ。
歳をとって味が出るタイプではない。と言っています。

実際彼は新東宝倒産後しばらくして俳優業を引退しました。




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小倉繁
島造船の寮の舎監役

彼こそ丹波哲郎が霊界に走るきっかけになった人

小倉さんは癌で亡くなるのですが、亡くなるまでに「死にたくない」と周りの人に何度も泣き叫んだそうで、それを見た丹波さんは「あんな死に方はしたくない」と霊界伝道師になったそうです。




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三ツ矢歌子
小倉繁の娘・由美役
和田孝の恋人役でもあります。


丹波さんは彼女についてのコメントはありませんが、私の判断で掲載しました^ ^

歌子さんが殺されるのは意外でしたね[みんな:02]





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大友純
国際ギャング団のボス役

丹波さんは彼についてもコメントはありませんでしたが、新東宝を代表する悪役俳優で私も大好きです。




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前田道子
バーの女給サリー役
丹波哲郎の情婦でしかも和田孝とも関係しています。

前田道子さんは新東宝の初代セクシー女優でしたが、丹波さんは新東宝の志村敏夫監督と何時もベタベタでちょっと生意気だったと言っています。


そしてこのシーン
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丹波哲郎が前田道子を叩くシーン

前田道子さんは丹波さんに本気で殴られたと語っています。

よく見ると、素手で叩いたのではなく丸めた紙で叩いていますね。

丹波さんは内川清一郎監督に頼まれたと言っていますが、前田道子は後に加戸野五郎監督の作品で、着物の裾をまくる監督の注文を拒否して結果新東宝を辞める事になる「着物の裾事件」を起こしていますので、志村監督以外の監督には相当生意気にしていたのでしょうね。