RIVER | 21世紀東京ロケーション

RIVER

RIVER 3/21 14:40 ユーロスペース1

ヒロインがつくばエキスプレスを終点は秋葉原駅に降り立つと、アキバの街並みを彷徨い歩く姿が続きます。それは秋葉原通り魔殺人事件で彼氏を亡くしたという設定のためなのです。

そのピントがズレたりブレたりする粒子の荒い画像を映画のロケとは言い難く、場当たり的でアドリブの良さが出るのを期待するだけの長回しになってしまった1カットずつがずっと並んでいます。これを臨場感やドキュメンタリータッチを出そうとした手法として否定はしませんが、少なくとも演出としてコントロールされていたとも思えません。結果としてこういう撮影はドキュメンタリーそのものですれはいいのであって、フィクションにはそぐわないものでしょう。スクリーンの中のアキバは作り込む過程で再構築して、独自なかつよりリアルなそれとして表現出来なければ物語としての意味を成さないのです。