今夜だけは、ラガーで。。 | BAR CHECKER TOMMY

今夜だけは、ラガーで。。

夏の暑さもひと段落、空の雲も秋の様相になってくるこの日、毎年ため息をつき、

こうつぶやきます、「あぁ、また、8月28日がやってきた」


そいつは、学生時代、体育会の弓道部に入部した時に知り合った親友だった

お互いに大学の近くのアパートに住んでいたので、毎晩のように飲み、語り

夜明かししたり、いつもいつも一緒だった

体育会の厳しい活動の中で、途中でやめる部員もいて、そういう後輩の話を

聞いたり、面倒をみたりして、部活動についても真剣に語り合った


その中で、TOMMYは一つ、スゴイことに気付く

「あれ、あいつって、欠点ってないよな・・・」

誰でもあるでしょう?アイツは○○はいいけど、××だからな~なんて・・・

その××の部分が全く無いんですよ

いつも周りのことを第一に考え、自分のことより周りの人のためを思って

行動できる。それが、無理にではなく、さりげなく

そんな人間、いますか??

「はぁ~、こんなに性格の良い、神様みたいな人間って、ホントにいるんだ」

当時、マジでそう思いました

実際、TOMMYもそいつに出会ってから、かなり性格変わったと思います

「アイツだったら、笑ってこう言うだろうな、こうするだろうな・・・」っと考える

だけで、人にも優しくなれるのです
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そんなヤツの時間は、13年前の8月28日、29歳で止まっている

悲報をくれたのは、数ヵ月後に結婚が決まっていたヤツの婚約者だった

葬儀の時、悲しくて悲しくて、立っていられなかった

「なんでアイツが、何故・・・」ほんとにわけ分からなくて、ただただ泣くしかなかった


その後、ヤツのマンションの後片付けに行きました

まさか二度と帰って来れなくなるなんて、本人も思わなかっただろう

部屋を片付けながら、このブログにもコメントくれているOBAちゃんと一晩中

ヤツの写真を見ながら二人で泣き明かした


もしも、運命の神様がいるとしたら、何故こんな不条理なことをするのか

何故、こんな良いヤツの命を突然奪うのか

当時はそんなことばかり考えていました

やがて、とある人からこんな話を聞きました

良い人間ほど、この世で修行する必要が無いので、早く極楽浄土へ行ける

逆にできてない人間は、この世で長い間修行しないと極楽浄土へ行けない

あぁ、そんなことなのかぁ、っと思ったら随分気が軽くなった


今でも夢の中にヤツが出てきます

悔しいことに、こっちはどんどん歳を取っていくのに、夢の中に出て来るアイツは

当時のままなのです

今夜は、ヤツの好きだったキリン・ラガー・ビールとビスタチオで一杯やるとします

気配りの効くヤツのことなので、きっと、「そんな気ぃ遣わなくてもイイよぉ、

スーパードライ飲めばぁ?」なんて、笑って見てるに違いない


普段、辛いことや、悲しいことがあると、ふと、空を見上げてヤツに話しかけます

「こっちは、まだまだ大変で、でも、いつかまたオマエと笑って一緒に飲めるように

とりあえず、頑張るよ・・・」