物事には『枠』というものが存在する。


枠があるから、その制限の中で自由が活きる。枠内で初めて表現に幅が生まれる。枠を壊そう、打ち破ろうとする過程で、新しい価値観が創造される。

枠が在るということは、そこに枠組みがあるということでもある。その枠組みをルールと呼んだり、規律と形容することもできるだろう。呼び方や仕方はそれぞれであるが、ただしその枠組みは絶対に守らなければいけない。

枠からはみ出して、意外性を伴って突き抜けようと思ってはいないか。それは甘い考えになる。まずは、その枠組みがどうなっているかを知ることが先決だ。この枠というのは、「常識」に置き換えることもできる。常識を知らずして、非常識に向かって吹っ切ることはできない。

そもそも、枠というのは悪いものではない。

サッカーで言えば、手を使ってはいけない。オフサイドラインがある。これは枠だ。
しかし、その枠内でシステムがある。攻撃的、守備的。戦術がある。これが枠組みになる。

その中から、ゾーンプレスもゼロトップも生まれてきた。
そういうことだ。