先日、8年間のスペインでの指導を終え、今年9月に日本へ完全帰国する森亮太さんと、対談させていただきました。(森さんのプロフィールは記事下に)
その内容を、ブログで紹介させていただきます。
第一回ということで、あえてざっくばらんに。
トラップ1つのミスにも…
森田泰史(以下Y):スペインでの8年間、お疲れ様でした(笑)
森亮太(以下R):あぁ、どうも(笑)
Y:まぁ、固い話もアレなんで、今日は少しテーマを決めつつ、ざっくばらんに話したいと思います。よろしくお願いします。
R:よろしくお願いします。
Y:と言いつつ、早速なんですが(笑) スペインでの指導を経験して、「行き着いたアイデア」など、ありますか?
R:そうだね。「グローバルオーガナイゼーション」かな。
Y:それは一体?
R:簡単に言うと、いろいろな要素を含めて考える、というアイデアかな。例えば、トラップ1つのミスが起きたとしても、いろんな原因があり得るでしょう?
Y:味方選手のサポートとか、ボールをもらう前の動きとか…
R:それも当然そうだし、でも、もっと広い意味で。
例えば、その選手が、前日に奥さんと喧嘩していたかもしれない。家庭で何か問題があったのかもしれない。
Y:でも、最初はトラップ、という風に考えがちですよね。
R:トラップするためには、毎日ちゃんとご飯を食べて、しっかり休む必要があるし、それ以前にピッチに立つためにはきとんと選手登録が済まされていないといけない。
Y:なるほど。確かに。
R:トータルなんだよね。トータル。
「トータル」の意味
Y:なんだろう...。僕が思うに、システム論とかよりも、そっちの方が大切な気がする。
R:いや、システムも大切なんだよ。トラップしたときに、グラウンドの真ん中にいるのか、ゴール前にいるのか、誰が前にいるのか...。そこで、システムを話す必要がある。
Y:じゃ、トラップ1つのミスにいろいろな要素が絡んでくると。
R:そうだね。トラップ、というと、ちょっと例が細かすぎるけど(笑)
例えば、ある選手のパフォーマンスがシーズン中に急激に落ちたとするじゃない? そうしたら、きっと何かがあるんだよ。
Y:そうですね。
R:もしかしたら、会長が変わって、影響があるとか。この前の試合で勝って、クラブ関係者に生意気なことを言ったら、態度がコロッと変わったとか。
Y:(笑) でも、そういうことって、(スペインでは)起こり得ることですよね。
R:起こり得る。それでいて、そちらの方が重要だよ。トラップ1つのミスよりも、重要。だから、指導者は全部を知らないといけない。
Y:なるほど。でも、そうすると、「どこから着手するか」というのがポイントになってくるような気がしますね。修正するために。
R:それは、対象による。「どこを指導したいか」でしょう。自分がね。どのカテゴリーを教えたいか。また、自分がどこにいられるか。
Y:いるところによっては、他人に任せられる分野も出てくる。
R:そう。プロだったら、フィジカルの面はトレーナーに任せるとかね。
でも、いずれにせよ、監督は知っていなければいけない、というのは変わらないけどね。
森亮太
24歳、単身で渡西。スポルティング・ヒホンの下部組織で、8年間育成に携わる。2012年、コーチングライセンス・レベル3(日本でのS級に当たる)を取得。 同年の夏、日本への完全帰国を決断。母国に戻り、新たな挑戦に向かう。
その内容を、ブログで紹介させていただきます。
第一回ということで、あえてざっくばらんに。
トラップ1つのミスにも…
森田泰史(以下Y):スペインでの8年間、お疲れ様でした(笑)
森亮太(以下R):あぁ、どうも(笑)
Y:まぁ、固い話もアレなんで、今日は少しテーマを決めつつ、ざっくばらんに話したいと思います。よろしくお願いします。
R:よろしくお願いします。
Y:と言いつつ、早速なんですが(笑) スペインでの指導を経験して、「行き着いたアイデア」など、ありますか?
R:そうだね。「グローバルオーガナイゼーション」かな。
Y:それは一体?
R:簡単に言うと、いろいろな要素を含めて考える、というアイデアかな。例えば、トラップ1つのミスが起きたとしても、いろんな原因があり得るでしょう?
Y:味方選手のサポートとか、ボールをもらう前の動きとか…
R:それも当然そうだし、でも、もっと広い意味で。
例えば、その選手が、前日に奥さんと喧嘩していたかもしれない。家庭で何か問題があったのかもしれない。
Y:でも、最初はトラップ、という風に考えがちですよね。
R:トラップするためには、毎日ちゃんとご飯を食べて、しっかり休む必要があるし、それ以前にピッチに立つためにはきとんと選手登録が済まされていないといけない。
Y:なるほど。確かに。
R:トータルなんだよね。トータル。
「トータル」の意味
Y:なんだろう...。僕が思うに、システム論とかよりも、そっちの方が大切な気がする。
R:いや、システムも大切なんだよ。トラップしたときに、グラウンドの真ん中にいるのか、ゴール前にいるのか、誰が前にいるのか...。そこで、システムを話す必要がある。
Y:じゃ、トラップ1つのミスにいろいろな要素が絡んでくると。
R:そうだね。トラップ、というと、ちょっと例が細かすぎるけど(笑)
例えば、ある選手のパフォーマンスがシーズン中に急激に落ちたとするじゃない? そうしたら、きっと何かがあるんだよ。
Y:そうですね。
R:もしかしたら、会長が変わって、影響があるとか。この前の試合で勝って、クラブ関係者に生意気なことを言ったら、態度がコロッと変わったとか。
Y:(笑) でも、そういうことって、(スペインでは)起こり得ることですよね。
R:起こり得る。それでいて、そちらの方が重要だよ。トラップ1つのミスよりも、重要。だから、指導者は全部を知らないといけない。
Y:なるほど。でも、そうすると、「どこから着手するか」というのがポイントになってくるような気がしますね。修正するために。
R:それは、対象による。「どこを指導したいか」でしょう。自分がね。どのカテゴリーを教えたいか。また、自分がどこにいられるか。
Y:いるところによっては、他人に任せられる分野も出てくる。
R:そう。プロだったら、フィジカルの面はトレーナーに任せるとかね。
でも、いずれにせよ、監督は知っていなければいけない、というのは変わらないけどね。
森亮太
24歳、単身で渡西。スポルティング・ヒホンの下部組織で、8年間育成に携わる。2012年、コーチングライセンス・レベル3(日本でのS級に当たる)を取得。 同年の夏、日本への完全帰国を決断。母国に戻り、新たな挑戦に向かう。