最近、フットボールをたくさん見ていて思うこと。


それは、「フットボールは非常に論理的だ」ということです。


フットボールほど番狂わせがないスポーツもそう多くはないのではないか、と思うのです。


そこが、やはり日本にいた頃の考えと大きく変わったところです。


もちろん、劇的なドラマや逆転劇や信じられないような奇跡も起こりうる。そして、予測は難しい。しかし、大方のところ、そのチーム力や個々の選手の能力を測ったところで、だいたいの勝敗の予想はついてしまいます。


だから、正直な話、


「日本がW杯で優勝する」


とか、


「日本がW杯でベスト4に入る」


とか言うことは、“事実として起こり得ないこと”だと考えるのが妥当です。


確かに目標を高く設定することは重要です。それに、奇跡やドラマを想像しなければ人生はなんと味気のないものになることでしょう。僕自身、夢や理想、希望は生きる上で必要不可欠なものだと考えています。


ここで僕が言いたいのは、その目標がどうこう、という話ではなく、日本でどのくらいの人が「フットボールは論理的なのだ」と自覚しているのか、と問うことです。


リーガ・エスパニョーラの、上位4~6チーム以外のチームは、おそらく誰もが「バルサに勝てる」などと思っていないでしょう。「良くて引き分け、宝くじ並みの運とともに勝利はやってくる」と思い臨んでくるのです。


彼らが試合ですることは、「バルサに勝つフットボール」ではなく、「バルサが試合を困難だと感じるフットボール」なのです。


その「実力の差」をはかることに、欧州と日本では雲泥の差があるのではないでしょうか。


フットボールはロジックです。


今一度、足元を見つめ、土台を固め、現実的な措置を取る。


そんなことが、日本には必要なのではないでしょうか、と思う今日この頃です。