この数日スペインはこのニュースで持ちきりです。


中村俊輔のチームメイトでもあり、エスパニョールの生え抜きでキャプテンでもあったダニ・ハルケ選手が先週の土曜日、突然帰らぬ人となりました。


イタリアに遠征中だったチームは、その日午前に練習を行い、午後はオフを与えられていました。希望者がフィレンツェ観光に出向く中、ハルケ選手は体調不良を理由に観光をパス。そしてその晩、妊娠8ヶ月の恋人と電話している最中に「気分が悪い」と話していたところ、突然会話が途切れてしまいました。


何かが起こったことを察知した恋人は、すぐさまチームメイトで合宿の同室であったコロに電話。コロがスタッフとチームドクターに事情を告げ、ともに部屋に入ったところ、ハルケ選手が意識を失い床に倒れているのを発見。そこでの応急処置、近くの病院に搬送し、心肺蘇生がなされたが、同日午後8時ごろ、帰らぬ人となった。


このニュースで思い返すのは、近年起きたばかりのセビージャのアントニオ・プエルタ選手の突然死のケースです。


しかし、あのケースは試合中であり、今回は練習後の何気ない日常に起こった突然の悲劇です。


サッカー選手という職業が、精神も肉体も非常に酷使する職業であることは明白です。ですが、いつ誰に何が起こるかわからない、そんな危うい不安定性を伴った職業であったかは図りしねます。ましてや、心不全ということで、どれだけのサッカーの影響があったかなどは医学的にも証明しがたいことだと思います。


今は、ただただ信じられません。つい先週、生で試合を見、ミックスゾーンで生の声を聞き、元気な姿を見たばかりだったのに・・・


バルセロナ中、いや全世界のサッカー界を大きなショックと深い悲しみが覆っています。


今はただ、追悼を申し上げることしかできません。


ご冥福をお祈りします。