今日から1週間ほど前の事、YouTubeのショート動画を見ていて印象に残る1本が有ったのでその作品を文章にしてみようと思います


この話自体はかなり有名な話であり、話を知らない人でも読めば誰の事なのかすぐにわかってしまうので登場人物の名前は書かずにおきます





ある街に小さな喫茶店が有りました


店頭には店名の表示も無く、有るのは「水曜定休日」と書かれた看板だけでした


マスターにはこだわりが有り、店内にはビートルズの曲だけが入ったジュークボックスとビートルズのポスターが飾られていました


とある雨の日にひとりの男が雨に濡れて入店してきました


その顔を見てマスターは驚きますが、すぐに自分の仕事に戻り、その男に暖かいコーヒーと乾いたタオルを差し出します



男はポスターとジュークボックスに気が付くと、少し照れたような顔でコインを入れて曲を流しました


やがて男が帰る時になっても雨は降り続いています


マスターは男に傘を貸す事にしました


男は

「ありがとう。また雨が降ったら返しに来るよ」

と言って店を出て行きました


しかし、その約束が果たされる事はありませんでした


数日後、男は凶弾に倒れこの世を去ってしまったのです


その後もその喫茶店は変わらず営業を続けました


ただひとつ  看板に

「水曜定休日   ただし、雨の日は営業いたします」

と書き加えられた事を除いて





お話は以上です


いつか約束が果たされる事を祈って営業を続けるマスターの気持ちが痛いほど伝わって来ました


この話が本当なのか作り話なのかはわかりませんが、奇蹟を信じたいものですね