モチベーションはどのように生じるのか? それは何に影響を受けるのか? モチベーション心理学の理論を多く取り上げつつ、やる気や意欲という心理現象について詳しく解説する。
● モチベーション理論の中には、「グランドセオリー」(包括的で著名な理論)と呼ばれるものがある。例えば ――
・「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」 例えば勉強をする時、特定の目的(落第を避ける)のために行う場合を「外発的動機づけ」、その行為自体が目的(勉強が楽しい)の場合を「内発的動機づけ」と呼ぶ。
・期待×価値理論 モチベーションを期待と価値の関数として理解しようとする考え方。例えば、取り組む価値を感じても、期待値(実現可能性)が低ければ、モチベーションは上がらない。
● グランドセオリーに対して、モチベーションをより詳しく説明する「ミニセオリー」がある。例えば ――
・目標説:「目標」によってモチベーションを説明する考え方。目標説の 1 つである「目標設定理論」によれば、困難で具体的な目標がモチベーションを高めると考える。また、どのような目標なのかという内容面と、目標がどう行動に結びつくのかというプロセス面にも着目する。
・自信説:自信とモチベーションの関係を説明したもの。例えば、人は自分に自信があるほど失敗を恐れる場合がある。これは、我々には、他者から見た自分のポジティブなイメージを維持しようとするなどの傾向があるためだ。
・成長説:人は生来、学びを通して成長しようとする傾向がある。この学びとモチベーションは不可分だとする考え方。
・非意識説:人の「非意識的な働き(潜在的認知)」が、意思決定などに影響を与えているという考え方。