忌部氏は、いろんな土地に

それぞれの役職として忌部氏がいる

 

讃岐忌部、紀伊忌部etc..

今回は、中でも現在の徳島県=阿波(旧国名)の

 

阿波忌部にフォーカス!

必然的に「布」に帰着しますピリピリ

 

パー長文注意パー

 

 

阿波に惹かれているのは

阿波忌部氏のお役目と

その歴史を紐解いたのが発端だったからです

 

 

阿波忌部の祖神は

天日鷲命(天日鷲翔矢命)

麻や榖(楮:こうぞ)を殖産し

日本書紀の天岩戸伝説では

木綿(ゆう)作りをしたとされる(白和弊:しらにぎて↓)

 

 

阿波で阿波忌部が入植した場所は

「麻殖郡(おえぐん)」と名付けられるが

現存しない地名となってしまった

 

麻・木綿のみならず絹も栽培したとのことで

麻と絹との混交織物が倭文(しずり)織で

 

天羽雷雄命(別名:建葉槌命などの名の倭文神

天岩戸伝説では、この神が

文布(あや)を織ったと描かれている

 

 

さて

阿波忌部は、どんなお役目があったかというと

三木氏という現在も代々引き継いでいる家があって

ご存知の方も多いだろう

 

天皇家、が三木家に

”依頼”する

ここもポイントで

いかに両者が縁深いか、いやそれ以上かも...

 

 

宮中に直接届けられる唯一の

「御殿人(みあらかんど)」

それが三木家の当主

 

それは

一世一代の天皇即位礼であり

五穀豊穣を祈る大嘗祭で

祭祀具である

「麁服(以下、アラタエ)」

を献上する重要な、お役目を担っているから

 

そして

粟=阿波=豊受大御神の國

穀物、布との相関性って

なんて最強なんだ、って今更ながら思う

 

でも…場合によっては

布(衣)って、何かしら軽んじられたり

牽制されるものでもあるショボーン

 

 

祭祀の国、ここ日本で

祭祀民であった(今現在も)

 

古代より、令和になった現代まで継ぐって

どんなん?って

 

 

ちなみに

アラタエと対になっている反物が

繒服(ニギタエ)であり

 

両者は、伊勢神宮で年2回開催される

「神御衣祭(かんみそさい)」で献上されるが

三木家からは、献上されないというのもミソ

(御衣だけに、とは書かないけどw)

 

 

大嘗祭でのニギタエは

愛知県三河(豊田市)にある

古橋家に縁があって

地元保存会と栽培し、京都で反物が織られる

ある期間、大嘗祭が執り行われなかったのだが

古橋家の当主が尽力した歴史がある

 

 

阿波忌部である三木家の「アラタエ」は

全ての工程と宮中への献上までが

三木家でなされる、というのも深い意味がある

 

「ソラ」と呼ばれる高天原(たかまがはら)が

(日本起源神話)

三木家のある土地であること

 

大麻が神の依代とされることが大きなポイント

(絹は、人を守り場を浄化する)

 

 

三木家の当主が

織られた「アラタエ」へ

”祝詞”を唱える

つまり

新天皇になるための”祖霊”を

三木家の当主が

 

「アラタエ」という

神聖なる布へ

その霊を吹き込む

=霊威を身につけるための

神事を司どるとも言える

 

もちろん

大嘗祭での

 

神霊降臨し

自我ではなく、真我となる

 

存在するだけで

すべてが整うエネルギーを身につける

祭祀でもある

 

 

阿波忌部が祖神であるからこその

役割、お役目であり

天皇に即位するために

 

必要不可欠

最重要アイテムであり

神事であるのだ

 

 

そのアイテムが「アラタエ」という

”布”つまり”衣”っていうのが

個人的に、とても何とも震える

 

 

何故なら

 

古来より、布に霊力があった

衣というものの霊力を思い知れ。

もっともっと狂え

 

という言葉が、分からず

 

わたし自身に向けられた言葉でもあったから

 

岡本タローさんの

 

芸術は呪術である

 

という、これまた分かるような

分からん言葉とリンクして

くっついて離れてなかった

 

だから

 

こんなに理由なく惹かれ

ずっと探し求めていたのだ

 

 

経緯として

数年前、KYOTOGRAPHYで見た

ダンサー田中泯のために

京都の織り師である

山口源兵衛が織った

「糞掃衣(ふんぞうえ)」の前に

 

畏怖の念に駆られ

立ち尽くし、鳥肌が立った

(フリーズだけど、何やら凄みを受け取る)

 

”武者震い、のようなあの感覚”

は今でも忘れられないし

これを体現したいのかもしれない

 

とこうして文字化することで

うっすらと、その姿が見えてくるようだ

それは、どうやるのか何をやるのか

まだ分からない

 

 

やっとやっと

三木家のお役目の重大さに目を見張り

そして阿波忌部、忌部、

古代を紐解いて腑に落ちたから

 

 

麻を大切に育て

(麻を育てるのに最適な高台に三木家がある)

細心の注意を祓い

紡ぎ、織って

三木家の当主が

天皇祖霊の魂を布に吹き込むという神事

 

 

麻は、絹よりも古代から人が衣にしたりと

連綿と続く植物である

そして、日本古来の麻がある

 

どこの麻でもなく

誰が栽培しても良いでもなく

この阿波忌部の三木家当主でなければならぬ

そして務まらないという壮大さ荘厳さ

 

 

山口源兵衛氏の言葉を再度引用する

 

古今東西、布は人にとって衣服という機能としてだけではなく

時に祈りや願いが込められた触媒でもある

 

織るという行為は、何千年も前から続く

幾多の祖霊の思いを背負い、託すということ

 

 

日本の天皇即位礼のみならず

私たちは、布・衣服が欠かせないものだ

古今東西、古から現代まで民族衣装はじめとして

本当にたくさん存在している

 

その布、そして衣の


年明けに本当に期せずして

山口源兵衛の

 

糞掃衣を纏った

ダンサー田中泯を見に山梨せ


田中泯のダンス

凄みとオーラが異才を放つ


衣だけが目立つでもなく

ダンサーと一体となって

その演目を演じ表現

融合する空間時間であった


演目は「彼岸より」


廻り巡り

また見られるとは…

それも着るべき人のダンスを見られるという

またあの

武者震いが理由なく起こった


とても個人的経験と、普遍的な事柄が

リンクしていくことの

タイミングやら出逢いやらに

感動したのだ


 

それこそが、人と衣・布との理想的

本来あるべき相関関係

というのは大袈裟だろうか 

 

大いなる力に動かされて

生きているってこと

個々人も、一人ひとり

役割があるから存在してるってことも

 

 

布、衣が教えてくれることって

森羅万象を通じて

時空を超えて

ということでもあり

引いては、この世界の仕組みでもあるんだね

 

 

 

ここまでの長文

お付き合い・お読みくださり

ありがとうございます!深謝

 

【マニアの方へ】

阿波は、古代祭祀遺跡が多く残る土地で

石積みの墓とか、石とこれまた関連が強く

じっくり実際に訪問していないけれど

ぜひ、訪れたい場所が沢山ある

 

 

阿波和紙や阿波藍と

古代からの伝統が沢山ありますね

阿波忌部は、製紙業をももたらした

と言われがあります

 

参考リンク

 

阿波忌部研究家の林博章さん動画など

阿波古事記研究家の三村隆範さんの動画

『麁服繒服』I am AIさんご紹介書籍

 

 

 阿波好きが高じて、リゾートを建設する方↓

 

大麻比古神社の神紋...麻でございますね

阿波には大麻山なる山もあるし

本当に麻が出発点では?って思うほど

全国の神社のお札↓

「神宮大麻」って大麻がつくのもね

大麻が、神の依代の役割とか

卑弥呼とか巫女は大麻を吸って

トランスになった説もある

麻が禁止になってるってとこやら

色んな裏事情があるんでしょう

 

伊勢神宮の神御衣祭は

またの機会に!