――京都でドラマの撮影が始まる五日前。
パティシエ役の少女を決めるためオーティションが行なわれた。
パティシエの沢村という人の監修のもとに、書類審査で五十人から二十人に絞られた。人には今から料理審査が行われる。
手際の良さ、作り方、時間、盛り方などがプロにより見られた。
「監督、どうです?」
「うーん、さぁ? どうだろうな
プロの沢村は見て回っている。
三十分で三人分のスイーツを作り、審査に残らなければならないのだ。
このオーデションは、一回目が書類審査で二回目が今回の料理審査。三回目は演技審査を予定している。
三十分後、二十人がスイーツ作りを終えた。
三人が少しずつ全てのスイーツを口にしていく。良いもの、ダメなもの、微妙なものもある。小森美由、石川春、吉本花、小沢圭、青山幸の五名が三回目の審査に進むことになった。
次の日も審査の続きがされた。
演技力があるか監督により厳しく判断された。これで残ったものがドラマに出られるのだ。
仮のセリフを考え、演技する五人。
「うれしいです」
「ご、ごめんね!」
「大丈夫ですか?」
「おいしいー」
「キレイー、こんなの作りたい」
五人の演技に監督はある少女に決めた。
全員を呼び口を開く。
「今回のパティシエ役は青山幸で決定だ。五日後、京都に来るようにしてくれ!」
こうして決定したパティシエ役。青山華は頷き”はい”と答えた。
撮影の日。
このドラマにはスイーツ作りのシーンと料理シーンが多くでてくる為、十代の女優を決めるのに時間がかかった。
初めての仕事に新人の”青山幸”は不安だった。
「大丈夫、幸? 元気出してはじめてだからドキドキでしょう。皆はじめはあるんだから大丈夫よ」
「う、うん」
「圭と雪、二人の出会いのシーンを撮影する。その前に幸君!」
「はい。アカトキ所属の青山幸です。新人ですが頑張りますので、共演者はじめスタッフの皆さまよろしくお願いします」
元気のいい新人らしい挨拶に共演者たちは歓迎ムードで幸を受け入れた。
