サムカフ

 

かなりしっかりとした金属の器具で両手の親指をロックしてしまいます。身動きが取れないように見えますが演者はいとも簡単に脱出します。

 

 

 

 

両手の親指をくっつけて結んでしまうと両腕の自由が全く効かなくなるものです。手錠よりも痛いかも知れません。

 

マジックグッズのサムカフがなくても、

ハンカチ、スカーフ、ロープなどで両手の親指を結ぶという、サムカフ同様の現象が起こせる作品が発表されています。拘束にしか用途がない道具に見える、いかにも「あつらえましたよ感」が強い専用具サムカフよりも、他に用途がいくらでもある日用品、スカーフ、ロープ使用のほうが不思議に見えます。なぜなら金属製のサムカフよりも印象の上で仕掛けのしようがありませんし、念入りに調べられますし、指を結ぶ役の客の力加減が半端なく強くても外せるので、説得力が違うからです。(Mr.マリックYouTubeチャンネルでパフォーマンスが楽しめます→こちら

 

サムカフ拘束の状態で上から両腕の形を見ると大きな輪になっていることがわかります。この輪の中に柱を通すような奇術をサムタイといいます。

片手の親指と人差指を粘着テープで巻きつけてもサムタイ現象は起こせます。2本指の輪の中にハンドバックのベルトが通ったり、椅子の手すりが通ったり。大変不思議です。脱出を目的とするサムカフ、不可能な貫通を目的とするサムタイ。好みですが、私は後者に魅力を感じます。

 

サムタイはできていたのですが、関節が病のせいでスムーズに動かなくなりレパートリーから外しました。サムカフもやめておいたほうがいいと自己判断で、実演したことはありません。双方ともに名作です。

 

(てか、サムカフは両手拘束なので練習しにくいよねw)

 

 

 

ハンドカフ。手錠からの脱出。

 

 

 

 

 

南京錠や中央の金具に仕掛けはなく、本当に鎖を手首にきつく巻き、鍵をかけてしまいます。

鎖にも切れ目などはありません。手錠をかけた時、「絶対に外せない」と見せかける巧妙さは特筆に値します。

 

手首の太い人、極端に痩せていて手首が細い人でも実演可能です。

 

ギミックを作動させて現象を起こすマジックではありませんので、道具を調べても仕掛けはありません。ただし、調べさせて仕組みがバレてしまう危険性はあると思います。なぜならこの奇術は知恵の輪だから。頭を使えば外れます。(頭を使うと言っても頭突きではない) そのため、客に手錠をかけて「外せないでしょう?」という見せ方はNGです。外す人は外しますよ。

 

改め・検め・あらため(道具の点検)は1つ1つ行わせることです。

鎖を調べてください、次に南京錠を調べてください、では金属製のフレームを調べてください、のように。

 

また、助手がいたほうがいいかな?

独りだと鎖のかけ方を口頭で説明しなければなりません。初めてやることを言葉だけで説明するのは難しいことです。助手がいれば、演者が説明したことを客と一緒に行えるため、間違いがありません。

 

人間の思い込みを利用した、よいマジックだと思います。

 

 

 ・手錠からの脱出 近景舞台マジック道具 ハンズカフ(シルバー) 1280円

 

ほぼ同じ仕組みのハンドカフが税込み440円でダイソーさんで販売されています。

自作すると440円では作れませんので購入したほうが良いですよw

 

ダイソー製ハンドカフの評価としては、5点満点中5点をつけてもいいと思っています。

ファンタジアさんのハンドカフのほうが豪華で見栄えがしますので、そこは好みです。