白い部屋が三つ並んだだけの
わたしの家のバスルームは
漆喰の壁風なペンキに塗られた
小さな箱です。




パリのアパルトマンのような風情が
お気に入りです。

入居した時から電灯がボロくなっていました。


湿気が籠って水が滴るようになりました。

危ないので交換してもらいました。


淡いオレンジ色の光が心地よいバスルームになりました。


最近お引越しがしたい病にかかっています。

庭のある家に住みたいです。
猫が飼いたいです。
薔薇園にしたいです。





心地よくなったバスルームの入口には
猫が寝ています。





薔薇も枯れることなく咲いています。



人はきっと無いものを欲する
生き物なのでしょう。

今のわたしには
白い箱が三つ並んだこの部屋が
1番住み心地の良いお城なのかも知れません。

8月までに
増えすぎたたくさんの要らないモノを処分して
小さな部屋に広いスペースを作るつもりです。










ありったけのエネルギーを心に注いで
30年以上続けた主婦の肩書きを捨てて
家を出たのが四年前。




真っ白な四角い部屋が
3つ並んだだけの小さなアパートの一角で

あまりの殺風景さに
膝を抱えて途方に暮れるわたしを見て
友人が描いてくれた「眠り猫と薔薇」。






柔らかな陽射しの入る部屋のカーテンは
余り布を継ぎ足して作ったもの。




紫陽花が静かにその色彩を落とし
夏の気配が漂いはじめた午後。





狭くてどうしようもない空間を
どうにかして広くしようと
悪あがきをしてみたら

統一感の無さにウサギが「ふふ」と
笑ったような気がしました。

心地良さは
思いっきり足掻いた後から
やってくるようです。
















空の青と雲のコントラストが美しくて
思わず仕事の手を止めて
眺めてしまいました。


あっという間に
圧倒的な雨雲に覆われて
凄まじい雷鳴と
目を潰さんばかりの閃光が
空を埋めつくし

そして
バケツをひっくり返したような
大雨が降って来ました。


雨上がり

鳥たちが濡れた羽根を乾かしに
屋根に集まって来ました。


雨雲は
巨大な生き物のような形になり
どこかへ行って仕舞いました。

もうじき夏がやって来ます。