夫が他界してから先月、
8年となりました。
昔から、夫婦揃って無信仰なのです。

親の方針を見ているからか、
子供達も信仰というのには無関心。

それでいいのかは分かりませんが。

子供の頃、お友達の家に行くと
大抵立派な仏壇があって、
母親に何故うちには
仏壇が無いの?って聞いたら、
うちにはまだ 
仏さんがいないからだと言われ、
納得した。

近頃先祖代々受け継がれて来たお墓の事、
テレビのドキュメントなどでも
取り上げられてたが、
最近、ちょっと下火になったかな。

その先祖からの墓じまいに
苦慮されておられる方の
ブログを読み、
今から15年程前、夫が健在だった頃、
墓探しに精を出していた頃の事、
思い出しました。

そのきっかけは、
友人の、お墓を探してるけど
いい所見つけたから
一緒に見に行かないかと誘われて、
夫と共に興味半分で見に行った。

それまで漠然と、ボツボツ
お墓を求めなければなぁぐらいに
考えてはいた。

夫の実家はいわゆる分家。
私が嫁いで来た頃は、
夫の父は既に他界しており
お寺の裏山にある墓所に
昔の事とて土葬されてた。
亡義父50歳、戦時中、長兄は出征。
弟妹は大学院生と女学校在学中。
義父のお墓は
土饅頭で、その後、長兄の代に
墓石を作り、
義母、長年念願の人並みの
お墓になったと喜んだ。
我が家も資金を提供したが。

分家である我が家も
お墓探しの友達に触発されて
その気になった。

さて、その場所に行ってみた。
お寺の裏山で富士山が見える
見晴らしの良い所だった。
お墓に眠る人、見晴らしがいいとか
気になるかしら。
そして隣り合わせに
2箇所空いている。
夫は将来ここにネットを貼って、
2人でテニスを楽しめば、
なんて言ったが、
我が家からちょっと遠くて
将来、子供達が墓参りに
不便じゃないかで、そこはパス。
本心は2人ともお寺の檀家になる事に
抵抗があった。

お寺で条件など聞いて
義実家や自分の実家などでの
お寺との関わり方等
色々聞いてたので、
子供の代になって亡き親の為に、
苦労させたくない様にしたいが
本音。

その頃、散骨や樹木葬など
ちらほら聞いてたが、私達は
この地上の何処かに骨を埋めて
せめてお彼岸や盆正月ぐらい
そこで偲んで貰いたい。
忘れ去られてもそれはそれでいいけど。
形式ばったやり方などは不要。

家にはお墓作りの勧誘の
営業マンが度々来ていたが、
宗派、(矢張りこれには何故かこだわる。)
後々のお寺との関わり方が
自分達との考えにそぐわない。

そんな折、偶然にも郵便受けに
個人集合墓
のチラシが入ってた。

何といいタイミングとばかりに
電話をしたら、直ぐ担当者の来訪。
その時点で夫は病いを得て入院中。
今の私の年齢の時。

息子も同席て担当者から、
詳しく説明して貰った。
お墓の購入は不動産と同じだという事で
後日には、その道に詳しい次男にも
来てもらい、
その道らしい質問もしてもらい
将来的に亡き人の為に
子供達に
さして影響及ばさないという
我々の考え方に添えると判断して
様々な手続きは終了。

後日妹達にその事話したら、
そんな、何故?子供達がいて
墓守りには心配無いのに。
と言われた。その子供達の為にも
考えた事だと言った。
そのお墓は我が家」のお墓ではなく、
亡夫と私達だけのお墓です。
あの世に行く時は1人で。
子供達とはその時点でさよなら、
親の務めは終わった。

一昨年永眠した弟の法事に参加した後、
納骨に立ち会うために
お墓はどうしたのかと
興味深々だったが、
私と全く似たようなお墓だった。
義妹も、時代に乗った方法だなと
感心した。

実家や義実家の後継者達は、
そのつもりは無くとも
お寺さんから一方的に
その時期になると
法事の知らせが来るんだって。
無論結構なお布施、それも
ちゃんとなにがしかの請求が。
その他折に触れて、
お布施やら寄付やらの
お知らせが来る。
昔、義母が義理と何とかは
欠かせないと、良く言ってた。

ある時、義実家の家督を継いだ
夫の甥が来た。
近々お寺からの指図の様な形だが、
親の年忌をしなければならないが、
もう、内うちでやりたいと思う。
おじさん達には
納得して貰えないかと
言ってきた。
夫は何処も高齢になって
法事の参加も難しくなっている
それでいいのではと。
爾来、親戚縁者が寄り集まる機会も
なくなった。
こういう形で段々人との関わりが
希薄になるのかと、
少し寂しい気がしたが、
これも世の移り変わりか。
その後、私より年若の人の葬儀に
出ざるを得なくて、
我が身に鞭打って参列という
羽目になり、
周りの人達が若いうちに
我が人生も決着付けたいと
思うが、こればかりは運命か。
だから、ほんの身近な人達だけで
見送ってくれれば良い。
因みに私のスマホから
友人達の番号は殆ど削除してしまった。
   これも、終活。

夫の眠る場所の隣りには、
近々私が並ぶ事になっています。
夫には相談もせず決めた所。
私がのこのこ行ったら、
そんなつもりては無かったのにと
追い出されるかしら。