私の家内はもともと車にあまり関心が無い女性でしたが、車好きの私と長く一緒に居たせいで、車にこだわる女性へと変わってしまいました。


 彼女は大学卒業後、間もなくトヨタのセダンを手に入れて乗っていましたが、車好きだったわけではないが生来綺麗好き(片付け魔)ということもあり、不満なところはどんどん改善していきました。改造していたわけではなく、ちょっとした故障や傷みを放置しておけずに修繕していくわけです。その迷いの無い修理費の払いっぷりは、私にちょっとした感動を与えたのは言うまでもありません。こうやって、彼女は自分が納得できる環境を整えていっているのだと感じたのです。


 しかし、彼女のフォローの甲斐なく、トヨタらしくからぬその車は次々と故障していきました。おそらく、中古で手に入れた時点で既に事故車だったのではないかと思いますが、ついに直しても直しても直らないその車を手放すときがきました。


 今では車の雑誌なども一切読まなくなってしまった私ですが、その当時は車に対してかなりの熱意がありました。その時の私はラテン車にはまっており、延々と私からラテン車の魅力を聴かされ続けた彼女はついに洗脳され、フランス車のディーラーまで新車を見に行ったりもしました。その時はエグザンティアというシトロエンの車を成約直前までいったのですが(私はほぼ決まりだと思っていましたが)、堅実な彼女は、車格にまだ自分が合わないし、子供が小さいうちは車が痛みやすいから中古のほうが良いと言ってあきらめたのでした。


 結局使い込まれた5年落ちのプジョーを買いました。この車は私たち夫婦に走る喜びを教えてくれましたが、年数と距離を経るにつれ故障が多くなり、車検や修理代で何十万も見積もられるようになりました。我が家は自分の車は自分でメンテナンス代を出すことになっているので、見るに見かねた私はつい、「お前もそろそろ新車にしたほうがいいんじゃないか」と、幾分哀れみを込めて言ってしまったのでした。


 こうして人生の同時期に新車を2台買うことになり、このせいで我が家の財政が急激にひっ迫したのは言うまでもありません(笑)。