蒸溜所訪問レポート第二段は札幌にあるジンのクラフト蒸溜所の【紅櫻蒸溜所】です。

 

こちらは2018年4月に札幌市南区の紅櫻公園内に誕生した北海道初のジンのクラフト蒸溜所です。

主にクラフトジン9148シリーズを製造しており、最近では各自治体等とのコラボ商品も作られています。

現在蒸溜所で製造を担当している方が元々バーテンダーをされていた事もあり、ジンに関しての造詣と想いも深く真摯にジン造りに取り組んでおられる姿が印象的です。

紅櫻蒸溜所も内部の一般公開はしていませんが、北海道自由ウヰスキー様のご厚意により製造現場の見学と製造担当者へのインタビューをさせていただきました。

↓蒸溜所建物。この中で製造からボトリングまで行っています。

↓蒸留装置は単式で非常に小さいサイズの物となっています。(コラム塔はありません)

ボタニカルは主に乾燥した物はベーススピリッツに浸漬しており、ミントの様な生の物はバスケットに入れ蒸留の蒸気を通す方式(ヴェーパーインフュージョン)となっております。

ベーススピリッツは輸入のニュートラルスピリッツを使用しております。

スタンダード製品の9148#0101は製造開始当初に対し製造方法を見直し、特定のボタニカルの味を強く出すスタイルから現在はジンとしてのバランスを考えつつ各ボタニカルの風味を感じさせるスタイルに変わっており、実際に試したところ以前飲んだ印象と違い、よりスタンダードなジンの雰囲気を感じました。

製品によっては「ロンドンドライジン」と名乗っているので、それらは香味成分の後付けを行っていない様です。

また、一見密造用スチルに見える小型の蒸留器も有り、こちらはジンの蒸留器に香りを移したくない物を蒸留するために使用するとの事でした。

スチームではなく電気ヒーターで加熱するため、焦げ付きが心配されていました。

 

持ち株会社であるAZEホールディングスは、紅櫻蒸溜所(ジン、他)に加え馬追蒸溜所(モルトウイスキー、ワイン、ブランデー)を傘下におさめているため、それらの組み合わせで様々なスピリッツやリキュールを作る事が可能であり、実際お話を伺うと色々な構想があるようで今後の展開が非常に楽しみです。(何かはここでは書けませんが、お店でお話を・・・)

実際に同社では、国産では珍しいベルモットも製造・販売しており、ジンと組み合わせると道産ドライマティーニが作れるなど、カクテルへのアプローチも考えられております。

 

※2022/11/13追記

お店にはブログに載せきれなかった写真をアルバムにしてありますので、そちらの方もご覧下さい

 

Whisky Bar 髙森

住所:北海道釧路市末広町三丁目8-1 末広クリスタルビル6階

電話:0154-65-9958

ホームページURL: https://bar-takamori.amebaownd.com/
営業時間:18:00~2:00(ラストオーダー 1:30)
定休日:日曜日・年末年始