今回はマッカランのご紹介です。
マッカランはスコッチのロールス・ロイスと呼ばれ
ウイスキーを置いているお店には大抵置いてあり
シングルモルトウイスキーをここから知り
そして、そのマッカランがお好きな方も多くいらっしゃるかと思われます。
そのマッカランの12年に新しいシングルモルトが出来ました
先日、マッカランのウイスキーセミナーに参加させて頂きました
今回のセミナー講師は
マッカラン ブランドアンバサダー Peter Alisonさんでした
マッカラン 12年 ダブルカスクは
アメリカンオーク樽を2年、辛口オロロソシェリー樽として使った樽と
スパニッシュオーク樽も2年、辛口オロロソシェリー樽として使った樽
2種類のシェリー樽をバッティングさせています
アメリカンオーク樽からは バニラや蜂蜜、ココナッツ
スパニッシュオーク樽からは ダークチョコレイト、オレンジマーマレード、ダークベリーの味わいを感じさせます。
その2つの樽から出来るダブルカスクですがスパニッシュオーク樽にて熟成された通常のマッカラン12年比べますと
シェリー樽由来のサルファー感が感じられず、これからの時代を感じる上品できれいで非常にバランス良く仕上がっています
かといってバーボン樽を使用しているファインオーク12年と飲み比べますと
しっかりとシェリー樽にて熟成されたシングルモルトである事が解りますね
ストレートはもちろん
ハイボールでも、ハーフ・ロック、ロックでも楽しめます
セミナーの後の質問の時間にてお聞きしたのは
原材料のお話
マッカランと言えば
古くからある品種 ゴールデンプロミス種を原料に使用し
伝統を守り続けている事を誇りにされていましたが
ここ数年そのお話は聴かれないので疑問に思いまして
今でも原料として使用されているのかお聞きしたのですが
その答えは
2008年ごろを堺にゴールデンプロミス種は使用していないとの事
(この品種はマッカランを目指して作っていたとされる
シングルモルト軽井沢でも使われていました)
現在はゴールデンプロミス種と近い品種の
コンチェルタとモメンタ(多少の聞き間違いが有ると思われます)
の2種でありその1種はマッカランしか使用していないとの事です。
シェリー樽を確保するためその材料、樽造りから行っているのはマッカランぐらいですが
そのシェリー樽と同じくこだわっているのが
最小と呼ばれる3,900リットルのポットスティルにて蒸留されるニュースピリッツの中間の部分を使い、ミドルカットなどと呼ばれますがマッカランではファイネストカットと呼んでいるようでしてその部分を重要視していて且つ企業秘密との事でした。
他の蒸留所に比べミドルカットの幅が狭く良質なニュースピリッツしか使用していないと言われています。
セミナー後
ブランドアンバサダー Peter Alisonさんに駆け寄りお話させて頂きました。
こだわりのシェリー樽はファーストフィル(1回目)だけでは無いと思うのですが何回転程使用するのか?
この答えは多くても2回転で最初に使用した期間によりファーストフィルにて使い切る樽もあるとの事
そして今回リリースされるダブルカスクに使用されるアメリカンオークのシェリー樽はファーストフィルのみであるとのことです
もう1つの質問は
免税店向けに展開されているマッカラン レアカスク ブラックはほんのりのピーテッドモルトを使用されていますが今回のダブルカスクや他のシリーズにもアクセントとしてピーテッドモルトを使用しているのか?
これには
only レアカスク ブラック
他には一切入っていないとの事でした。
そして、拡張建設中の新しい蒸留所は全く異なるウイスキーとなるのか?
設計はイギリスの建築家
リチャード ロジャースだそうで
ポンピドゥー センターなどの機能的、メカニカル、ハイテクなイメージが強いですが
スペイ川や周りの景観に配慮された緩やかな起伏を持った造形となるようですね
中身はポットスティルなどの形状、作り方はすべて今までの歴史を引き継ぎ
何も変えずに職人さん達の作業効率が上がる造りとなっているようです。
つまりは伝統を変えずに設備を新たにする事のようですが
マッカランに限らず蒸留所の今までの歴史の中で増設や設備入れ替えなどにより味わいが変わったと言われるのはよくある事ですので
これからのマッカランがどのようになるのか
楽しみでもあります。
まだまだご紹介しきれませんが
皆さんと一緒に
ダブルカスク12年を味わいながら
マッカランについていろいろお話出来ればと思います。