10月になりました。いよいよ酒造りのシーズンとなります。
ところで、酒蔵や酒屋、ときには日本料理店などの軒先に吊してある、球状の物体を見たことがあると思います。あれは杉の葉を球状にしたものなんです。
酒球とも言われますが、正式には“酒林”と言います。
初仕込みと同時期に酒林を作り、杉の枯れ具合で、仕込んだ酒の熟成度を知るということですが、まぁ、限りなく看板というのが正解じゃないかと思います。
では、なぜ“酒林”が看板となったのか!?
それは、京都の梅宮神社と並んで、酒の神とされてきた大神(おおみわ)神社に関係があります。
大神神社の御神体が、三輪山という山そのもので、その三輪山に生えている大杉が御神木なのです。
そして、その山の杉の葉を球状にして、酒屋などの看板にするようになったらしい。
杉の葉には防腐剤の働きもあり、また酒樽も香りが好まれ杉が使われます。酒と杉の関係は深いのです。