枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 2021年8月31日、枚方市議会9月定例月議会を前に、「総務委員協議会」が開催され、私は委員として出席しました。 

 

 委員協議会とは、常任委員会の所管区分ごとに構成されており、各定例月議会前に開催される市政に関する重要な事項などを協議するために開催されています。

 「総務委員協議会」の所管は、危機管理室、市長公室、総合政策部、総務部、観光にぎわい部、会計管理者、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員及び農業委員会に属する事項並びに他の常任委員会の所管に属しない事項になります。

 

 さて、今回の総務委員協議会の協議案件は4件。

 どんな議論があったかお伝えします。私の質疑については、後程まとめます。

 

 

 

 

 

総務委員協議会 案件
  1. 枚方市届出避難所登録制度について
  2. 行政改革の取り組みについて
  3. 継続的に利用する契約の見直しについて
  4. 枚方のにぎわい創出事業について

 

 

1.枚方市届出避難所登録制度について

 自治会が災害時に自主的に開設し、運営している自治会館・集会所等の避難スペースのうち、一定の基準を満たすものについて届出避難所として認定し、支援を行うことで災害時における避難行動の選択肢を増やすことを目的に、枚方市届出避難所登録制度を新設する。なお、本制度届出時には、運営に必要な事項を地区防災計画として提出を求めることで地区防災計画の策定を促進し、もって共助の活性化と公助との密な連携を実現する。

 

届出避難所登録制度の概要

 

各委員の質疑・意見(要旨)

  • 市から提供される備蓄品に含まれる簡易版避難所解説グッズの中身は?
    ⇐ 45Lポリ袋、養生テープ、手指消毒液、マスク、雨ガッパ、防災ガイド
  • 地区防災計画の作成はどのように促すのか?
    ⇐ 地域防災計画を自治会として定める意義などしっかりとお伝えしていきたい
  • 今年度は何件の登録を見込んでいるのか?
    ⇐ 自治会へのアンケート調査を踏まえて10件と見込んだ

 

2.行政改革の取り組みについて

 人口減少や行政需要の多様化など、社会情勢の変化に適切に対応し、市民サービスの向上や魅力ある施策の展開を行うためには、既存の事務事業をより効率的・効果的な事務執行としていくため、ロジックモデル※などを活用した事務事業の見直しに取り組む。また、これら行政改革による効果額の見える化を目的とした「この街に住みたい基金」を見直す

 

 

(1) ロジックモデル※等を活用した事務事業の見直しについて
ロジックモデルとは

 事務事業がその目的を達成するに至るまでの論理的な因果関係を示したもので、令和2年度事業に関する事務事業実績測定から、ロジックモデルに基づいて設定された指標を活用している。

 

 

スケジュール
  2021(令和3)年 8月〜12 月   見直し事業の選定および見直し作業
   2022(令和4)年 1月   見直し内容(令和4年度当初事業・予算へ反映)の決定
  7月〜12 月   見直し事業の選定および見直し作業
   2023(令和5)年 1月   見直し内容(令和5年度当初事業・予算へ反映)の決定

 

 

(2) 行革効果額の「見える化」手法の見直しについて
「この街に住みたい基金」を廃止
  • 基金活用を前提とした上記課題に対する対応策を見出すことが困難であるため「この街に住みたい基金」は廃止
  • 行革効果額の「見える化」については、当初予算の概要や行財政改革プラン 2020 別冊の効果額一覧など各種資料への掲載内容を工夫し、引き続き「見える化」を図る

 

スケジュール
  2021(令和3)年9月   枚方市基金条例の一部改正および関連予算の補正

 

 

各委員の質疑・意見(要旨)

  • ロジックモデル等を活用した事務事業の見直しについて
    • 事業見直しにおいては、利用者の意見はどのように反映されるのか?
      ⇐ 目標値をそのように設定した場合はアンケート調査などで確認することになる
    • この見直し方法を検討した評価員会議では、「役所では人事異動などによって、元々やろうとしていたことと変わってしまうことがよくあり、この水準を維持することができなくなるのではないか、また、現場に対してドライにロジックや成果指標を設定し続けることができるのか」という指摘があったが、その対策は?
      ⇐ 今年度の事務事業実績測定の結果を確認したうえで、より客観的な視点でのロジックモデルの構築に継続して取り組んでいく
    • この事業評価を通じて、今後の各事業にSDGsを盛り込むことはできないか?
      ⇐ 今回の事務事業実績測定の単位は、一定、SDGsと関連付いているものと考えている
    • 見直し時に、ICTの導入、公民連携をどのように推進していくのか?
      ⇐ 原課にヒヤリング含め効果を見極めたい
    • 行革効果について、長期財政への反映はしていくのか?
      ⇐ 効果の見込みが立ったものから反映していく
  • 「この街に住みたい基金」の廃止について
    • 2020年3月議会で議決した基金なのに廃止は早過ぎないか?
      ⇐ 様々な検討をしたが行革効果に関する市民理解が深まる方法として当基金での解決方法が見つからなかった

 

 

4.枚方のにぎわい創出事業について

 市内随一の大規模エンターテインメント施設・観光施設である「ひらかたパーク」。アフターコロナや「2025大阪・関西万博」を見据え、パーク園内及び周辺エリアを中心に本市の地域資源である「菊」を用いた枚方のにぎわい創出事業の企画提案が「ひらかたパーク」からあった
 そこで、市の花「菊」の制定のきっかけとなった菊人形と深く関わりのある「ひらかたパーク」と本市が連携して事業に取り組むことにより、交流人口の増加と地域経済の活性化を図る。また、今回の協働を契機として、今後も同パークと連携した新たな観光施策の推進に取り組む。

 

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主な取り組み

≪今年度≫

 市の花「菊」をテーマに、下記の取り組みを実施

  • ひらかたパーク園内における取り組み
    • 枚方市の菊文化とひらかたパークの歴史(大菊人形展)を結びつけるイベントの実施
    • 枚方市にまつわる宝探しゲームの実施
    • 入園料金を補助(2歳から小学生まではフリーパス料金を含む)
      【市民82,000人程度を想定】
  • 周辺エリアにおける取り組み
    • 枚方宿内に菊人形関連物を展示
    • 枚方宿エリアの店舗で使えるサービス券(チラシ)を配布し周辺への回遊を促す

実施期間:2021(令和3)年10月23日〜2022(令和4)年1月31日(10/1からインターネット予約を開始)

 ※新型コロナウイルスの感染状況を見極めた上で実施

≪次年度以降≫
 本市とひらかたパークが連携して、新たな観光施策を実施

  • ひらかたパーク独自による市民特別価格入園デーを検討
  • ひらかたパークが興行として制作する菊人形を枚方市の観光資源として活用
  • 枚方市制75周年とひらかたパーク開園110周年の合同記念事業を企画実施
 
事業費(ひらかたパークに対する補助金):8,360万円

支出内訳:ひらかたパークに対する事業実施補助金
 令和3年度9月補正予算で計上

《財 源》 国の新型コロナウイルス感染症対応 地方創生臨時交付金を申請予定

 

 

各委員の質疑・意見(要旨)

  • 予算規模(約8,400万円)について
    • 金銭感覚が変になっていないか?他の事業者とのバランスが取れていないように思うが?
      ⇐ 入園料について市民一人あたり800円の補助をひらかたパークに行う
    • 今年度の国の地方創生臨時交付金の見込みと、この事業で使う割合は?
      ⇐ 総額17.8億円の交付見込み。その内の4.7%がこの事業となる
  • 市民へのひらかたパーク入園補助について
    • 入園料金補助の中身は?
      ⇐ 入園料について市民一人あたり800円の補助をひらかたパークに行う
    • 予算をオーバーした場合は?
      ⇐ パーク側で負担することになる
    • 学校がコロナ陽性者確認され臨時休業になった際も使えてしまう?
      ⇐ 感染状況を見極めて、事業の延期や縮小などをひらかたパークと協議していく
  • 市域への経済波及効果について
    • 枚方宿のパンフレットを渡すこととした理由は?新町地区は含まれる?
      ⇐ 枚方宿は、枚方市域経済の活性化、持続可能なまちの発展に寄与する大切な地域だと考えている。新町地区も含まれる
    • 経済波及効果の検証は?
      ⇐ 大阪府では観光効果として1日一人3,000円という数字がある

 

一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 今回の総務委員協議会では、「厳しくドライに事業評価していく!」と報告があったかと思えば、「ひらパーに補助金を出して、幾ばくかの経済波及効果を得る」という施策の報告があり、なんだかチグハグな委員協議会でした。これこそセクショナリズム。

 私はどんなときも、枚方市民一人ひとりを笑顔することを目指した施策なのかということを問うていこう!と改めて思いました。目的と手段を間違えることがないよう、何度も何度も今後も意見提起していきたいと思います。今の課題は、新型コロナでありデルタ株です。学校というものを何とか維持すること。社会を維持することです。私の意見は次のブログにまとめます。