ウクライナを舞台にしたロシアの侵略戦争は、長期化する中、ウクライナに押されたロシアは、占領地域から少しずつ撤退しています。兵士が死闘を繰り広げる戦場でロシアの傭兵が、日々戦死しています。

 

ここでロシアの主力兵である傭兵は、ワグネル等の傭兵会社に雇われた兵隊です。職場はロシア国防省が指定したウクライナの戦場です。つまりワグネルと云う派遣会社から派遣された兵隊です。傭兵はロシア国防省と直接の雇用関係はなく、ワグネルと雇用契約を結んでいます。  

 

傭兵は厚待遇で雇用されていますが、戦死率が高いウクライナの戦場で日々戦死しています。傭兵の命はタンポポの綿帽子より軽く扱われています。彼ら傭兵にロシアへの忠誠心などなく、あるとすれば、派遣会社ワグネルへの愛社心ぐらいです。

 

派遣先である戦場は、前方に銃を持ったウクライナ兵がおり、後方に督戦部隊と呼ばれるロシア部隊が銃口を向けて見張っています。傭兵が戦場から離脱や敗退すると督戦部隊が傭兵を銃殺します。傭兵がウクライナ兵に銃殺されるより、ロシアの督戦部隊に銃殺される割合が高いと云う。

 

傭兵は最前線に送られますが、前線からの生還が絶望的です。古今東西、勝ち戦に加担する傭兵があっても負け戦に助勢する傭兵はない。負け続けるロシアのウクライナ戦線、勝ち戦を前提にした傭兵と云うビジネスモデルが破綻しています。

 

たった一つの大切な人の命です。何事も命あってこそです。これではいくら派遣会社が厚待遇で募集しても、負け戦が前提の傭兵に応募者はいません。