湖面に釣り糸を垂れ、釣り船が浮かぶ山田ダムから、三桁国道の120号線を細野の垣内(かいと)方面へ向い、野田原を抜けて山路を下って行くと、県道4号と交差する細野ロータリに程近い辺りに、光を遮り、昼でも薄暗い一帯があり、そこに雪の下が群生しています。

 

〝雪の下〝は奥深い山地に白い花を咲かせる野草です。小さい花弁3枚の下に大きい花弁が2枚あります。木立が密集して木漏れ日が届かない薄暗い場所に群生します。葉や茎から紅の触手(ランナー)を伸ばして繁殖します。

 

日の当たらない薄暗い場所で白い花を咲かせる日陰の花です。華やかさはありませんが、暗がりで白い花が群生する様は何やら幻想的です。雪の下の葉っぱは、分厚く地を這うように繁っています。冬、葉っぱの上に雪が降り積もり、葉は雪に埋もれて越冬します。その葉っぱの姿はまるで雪の舌の様です。