ご縁があって、

母子生活支援施設での講座を

担当する可能性をいただきました。


 

せっかくですので、

今回は母子生活支援施設の入所者と

関わりの深いお金の話、

住宅費について書きます。


 

持ち家にお住まいでなければ

あてはまるため

よかったら入所者ではない方も

ご一読ください。


 

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わたしは以前母子生活支援施設で

暮らしていたことがあります。


 

母子生活支援施設というのは、

18歳未満のお子さんを

ひとりで育てるお母さんが、

施設の職員や

行政の支援員のサポートを受けながら、

体調を整えたり、

就職・転職したり、

貯金をしたり……と、

生活を立て直すための施設です。

(母子シェルターとは異なります)


 

低廉な使用料(家賃)で利用できる

とてもありがたい施設なのですが、

2年間で退所という決まりがあります。

(「原則2年」ですが、

どんな例外があるのかは不明です)


 

つまり、その後に住む家のことを

考えていかなければいけません。


 

いくら入所中に貯金を頑張っても

退所後に毎月持ち出せば

すぐに底をついてしまいます。


 

はじめから住居費を抑えておかない限り、

どんなに完璧な家計管理をしたところで

生活は苦しくなります。


 

そして、退所後のことですが、

入所中に動いておかないと間に合いません。


 

心配性のわたしは、

入所する前からとても不安でした。


 

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実家や親類の家に身を寄せることは

できませんでした。

(そもそも、それができないから

母子生活支援施設に入所しました)


 

自分ひとりの収入で

無理なく家賃を払える民間の賃貸住宅は

近隣にはありませんでした。


 

家賃が安い地域に引っ越せば

こどもをとりまく環境が

変わってしまいます。


 

これは発達障害の子には

特に大きな負担になるうえ、

居住区の自治体に紐づいている

発達支援が使えなくなります。

(転居先で要再手続き、

同じサービスが使えない可能性あり)


 

自分も長距離通勤することになり、

こどもに割く時間が減ります。

転職をしようにも

近くにいい仕事がある保証もなく、

あったとして

採用されるとは限りません。


 

無理をすれば払える金額で探せば

いくつか選択肢があったものの、

日々満足に食べることもできず、

服やおもちゃは最低限、

レジャーや外食はなし、

そんなギリギリの生活になるのが

目に見えていました。


 

体調を崩して仕事を休んだりすれば

なけなしの貯蓄を切り崩さざるをえず、

いずれは破綻してしまいます。


 

UR住宅は、

保証人や礼金を準備できない方でも

入居できるというもので、

必ずしも

家賃が安いわけではありません。

(少し見た感じでは、

立地がよかったり築浅だったりすると

高い印象でした)


 

子育て世帯への

家賃減額制度があるようですが、

一定以上の収入や貯蓄額などの

収入要件もあり、

候補にはなりませんでした。


 

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理想は使用料(家賃)が手頃な

公営住宅でした。


 

考えることはみんな同じなのでしょう、

空きがなければ募集が発生せず、

条件のいい部屋に空きが出れば

応募が殺到します。


 

何度応募しても落選続きでした。


 

「何月と何月」のように

時期が決まっている募集については

母子世帯には高い当選確率で応募できる

優遇措置があります。

しかし別枠ではないため、

倍率が高ければ焼け石に水です。


 

母子世帯も対象の特別枠を設けて

優先入居を行っている自治体もあります。


 

登録しておいて、空きが出次第、

困窮度が高い方から順に入居できる

ポイント方式の募集がある

自治体もあります。


 

でも、これらは

母子世帯だけが対象ではないため、

やはり競争率が高いです。


 

また、枠自体が少ないため、

運が良くないと落選するのは

他の方や他の募集と同様です。


 

時期を問わずに募集していて

応募すれば先着順で入居できる

部屋もありますが、

駅から遠かったり、

中心部からはずれた地域だったりして、

やはり生活圏を

動かさざるをえませんでした。


 

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わたしがとった方法は

「公営住宅に当選するために

とにかくできることをぜんぶやる」

でした。


 

①いまの職場で継続勤務する

公営住宅は

「無収入世帯の支援施設」ではありません。

毎月の支払いが滞らないことが重要です。


 

そして、

公営住宅でも民間の賃貸住宅でも、

必ず入居前の審査があります。


 

ただでさえ母子世帯というだけで

厳しく見られる一面があります。

安定して働いている実績は大切です。

直前に転職して月収を増やすよりも

勤続年数が長いほうが有利だと考えました。


 

転職を考えている方は

引っ越し後にしたほうが無難です。


 

支援者や医師に

休職・退職を勧められましたが

仕事は辞めなくてよかったと

いま振り返っても強く感じています。


 

②ギリギリまで

公営住宅の応募を続ける

募集が出るたび、

暮らせる条件の部屋に何度も応募しました。

市区町村だけでなく、

都道府県が運営する公営住宅もあり、

そちらでも応募しました。


 

もちろん当選そのものが目的でしたが、

落選したとしても

「自主的にたくさん応募した」ことが

特別枠の選考に残るための

加点要素になると判断したからです。

(エビデンスはありません)


 

公式サイト、広報などの紙媒体、

施設のおしらせなど、

いろいろな情報を

こまめに確認しました。

施設の職員の方にお願いしておくと

募集開始のタイミングで

資料と念押しをもらえるはずです。


 

参考までにわたしの失敗談を。


 

仕事が終わり、帰宅して、

こどもを寝かせた後、

ようやくオンライン応募という段で

その日のその時間はメンテナンス中。

翌朝になったらもう忘れていて

期限を過ぎたという経験があります。


 

日々忙殺されていると

「忘れる」は発生しがちです。


 

「疲れて寝落ち」も

「体調を崩して倒れる」も

当たり前に起こります。


 

締め切り間際は

回線が混み合う可能性もあります。


 

みなさまは気を付けてください。

気を付けようがないという方は

リカバリーできるように

早めの行動が正解です。


 

③先着順の部屋もチェック

もしかしたら見落としていた

「ここなら住める」

という部屋があるかもしれません。

仮住まいなら妥協できるところが

みつかるかもしれません。


 

あれば決めてしまおうと

頻繁にサイトを訪問していました。


 

④民間の賃貸でも探す

公営住宅が全滅だったときのために

引き続き賃貸住宅の検索も続けました。

ダメそうなら最終的に③と④を

天秤にかけるつもりでいました。


 

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働きながら、

離婚にまつわる手続きをしながら、

ひとりで子育てしながら、

こどもの通院や発達支援をしながら、

考えて調べて決めて準備して……


 

本当に大変でしたが、

結果として運良く

優先的な枠で公営住宅に入居できました。

(その後無事に転職もしました)


 

なんとかやりきれたのは

早めに動き始めて

時間をかけられたからです。


 

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母子生活支援施設に入所中の方へ。

(もしくはお子さんを育てながら

離婚を考えている方へ)


 

自分ひとりならなんとかなっても、

お子さんをかかえながらだと

制限が多く無理がききません。

 

 

身体を壊さないように注意しながら

できるだけ

前倒し前倒しで行動してください。


 

考えすぎて悩みすぎて

動けなくなることはあるとしても

知識はあなたを助けます。


 

正しい情報を集めて

機が熟したときにすぐ行動できるよう

準備をしておいてください。


 

幸運にも

公営住宅への入居が決まったお母さん、

ほっとするのはわかりますが、

「使用料減免申請」をお忘れなく。


 

これは対象となる世帯の

使用料(家賃)が減額される制度です。


 

応募の際母子世帯として申請していても、

減免された金額で使用料(家賃)が

決定されるわけではありません。

申請しないと適用されませんし、

「対象ですよ」

と通知が来るわけでもありません。


 

もちろん母子世帯なら

必ず対象というわけでもありません。

まずは世帯収入がわかるものを手元に、

担当窓口に問い合わせてみてください。


 

対象かどうか、

対象ならどんな証明書が必要か、

いつまでに提出すれば

いつから減免されるかを教えてもらえます。


 

母子世帯以外でも対象要件があり、

併用できる自治体もあります。

問い合わせ時に併せてお尋ねください。


 

申請書提出のタイミングで

数ヶ月分の使用料が変わってきます。


 

ただでさえ引っ越しはバタバタします。

前もって確認しておいてください。

(公的書類の取得は有効期限に注意)


 

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この他にも行政主体の支援があり、

自分に合うものがあるかもしれません。
(「住宅セーフティネット制度」

「家賃の補助」

「引っ越し費用の補助」など)


 

支援団体や民間業者が運営する

母子世帯向けのシェアハウスもあります。


 

手を尽くしたけどだめだったという方、

どうしていいかわからないという方、

住居支援を行っている団体があります。


 

ネットで検索するほか、

他の支援団体から

紹介してもらえるかもしれません。


 

ひとりで抱え込まず、

ありとあらゆるところに相談してください。


 

悲しいことに一部詐欺団体も存在します。

NPO法人など、実績があり

信頼できる団体とつながってください。


 

この記事が

どなたかのなにかの役に立ちますように。