先週土曜日のポタリングでローディさんが気持ちよく走ってるのを見て、メーテル号(クロモリロード)の整備を始めました。
今から5年前(平成14年)の4月に、その年始めてメーテル号で近所を走って家に帰ったら、後輪のタイヤの一部(5㎝ほどの幅)が瘤のように脹れ上がってあわやバースト寸前でした。
お蔵入りしていたメーテル号のデフォルトのタイヤ(コンチ ウルトラスポーツ 前輪は23cで後輪は何故か25cだった)をつい”もったいない”と思って再度取り付けて2000㎞走ったところでした。
後輪は扁平に摩耗していたものの、まだ厚みも残っていてあと1000㎞ぐらいはもちそうな感じでした(因みに後輪の空気圧は6.0気圧でした)。
何分、デフォルトの古いタイヤでしたがパンクをしたことも目立った傷もなく、日の当たらないロッカーで保管していたので、ゴムが硬化してひび割れる感じもありませんでした。
ゴム質の劣化というよりもケーシングの繊維が切断したような印象でした。
また、私は猪名川方面ばかり走りに行ってたからか、はたまた運が良いのか、ロードバイクでパンクしたことは1回しかありません。
それも、猪名川町の郷土資料館の東屋で休憩しててゆるやかな坂道を走り出して直ぐに後輪の空気が一気に抜けたので、東屋に戻ってのんびりチューブ交換しました。
家に戻ってから点検したところ、パナのブチルチューブ(700×23~26C FV48㎜)の内側がスポーク穴の部分のリムテープと接する部分が少し瘤のように出っ張っていて、その部分が一箇所裂けていました。
ホイールのスポーク穴の部分のリムテープが少し凹んでいて、チューブを結構長い間交換せずに5,000㎞ほど走っていたので、ゴムが経年劣化で変形した部分が擦れて疲労パンクしたようです。
そんなことがあったので、毎年、メーテル号に乗り始める前にバイクを念入りに点検・整備することにしています。
タイヤチューブを長いこと代えてないので、チューブを取り外してゴム質に変化がないか点検しました。
すると、後輪のパナのブチルチューブ(700×23~26C FV48㎜)に2箇所、横に亀裂のようなものが見つかり、あわやバースト寸前?!であったことが分かりました。
下の亀裂はバルブの横22㎝(亀裂のセンター)にあり亀裂の幅は29㎜、上の亀裂はバルブのほぼ反対側にあり亀裂の幅は38㎜。
まだパンクはしていませんが、亀裂部分は他の部分よりも厚みが薄くなっていて、空気をいれるとその部分が他の部分よりも膨らむので何とも不気味です。
因みに、印字が「.14 09」だから2004年9月製造のようです。
但し、ゴム質はまだもっちり感があるので、ゴム質の劣化というより初期不良だったのかも知れません。
ローテーションで取り外したパナの2008年および2009年製のブチルチューブも捨てずに持ってますが、もっちり感は新品に比べて硬化してきているものの、ゴムに亀裂が入る様子はありません(相応の耐久性はあったと思います)。
なお、前輪のR-AIR(700×23~28C FV48㎜)はもっちりしたゴム質がそのままで、まだまだ使えそうなので元に戻しました。
R-AIRの細い方(700×18~23C FV48㎜)もビットリア ルビノプロ2(23c)と合わせて使ったことがありますが、私の体重を考えるとR-AIRを後輪に使うのは流石にヤバそうなので、タイヤを25cに変更したのを機に使うのを止めました。
R-AIR(700×23~28C FV48㎜)は77gあって28cタイヤまで使用可能なので、これを最強クラスのタイヤのパナレーサー レースD(25c)の前輪に使う分なら私でも大丈夫だろうという判断です。
なお、R-AIRの700×18~23Cサイズはとても薄くてもっちりしていて、取り扱いがとてもデリケートで、パンクの際、屋外でチューブ交換に使うのは私的には怖いので、スペアは通常のブチルチューブにしています。
また、シマノのリムテープもスポーク穴部分が凹んでおらず、まだ使えそうなのでそのままにしました。
そんなことが続いたこともあり、今度の後輪用のチューブはビットリアを試してみることにしてみました。
ビットリア コンペティション(25/28-622)
メーテル号のタイヤはパナレーサー レースD(25c)なので、このサイズで合いました。
因みに、重量はカタログ値105gですが、私が実測したとこころ110gでした。
パナのブチルチューブ(700×23~26C FV48㎜)の実測94gに比べやや重い(太さも若干太い)ですが、それでも私がビットリア コンペティションにしたのは、重いということはチューブの肉厚も厚くなるので、より丈夫だという安心感からです。
体重の軽い所謂ローディ体型の方なら23cで問題ないと思いますが、私が重量級なのと、サドル後退が大きめ(後ろ乗り)で後輪により加重がかかるので、より丈夫そうなビットリアにしてみました。
また、これまでビットリアはバルブ長48㎜のチューブは出してなかったと記憶してますが、今回購入したものはバルブ長48㎜で、シマノのホイール(WH-RS10)のリムハイトにピッタリだったことも決め手です(バルブ長48㎜の700×25c用のチューブを探すと選択肢がかなり限られます)。
なお、メーテル号デフォルトの某台湾ブランドのチューブはバルブ長48㎜でしたが、バルブの付け根からボロッと大穴が開いてちぎれそうになったので、バルブの付け根部分が弱いメーカーのチューブは使わないことにしています。
ついでに、シュワルベのリムテープが目に留まったので買ってみました。
シュワルベ スーパー HP リムテープ
まだホイールに取り付けていませんが、触った感じはシマノのリムテープに似ていて、これならシマノの代用品として使ってみてもいい印象です。
ついでながらリムテープについて少し触れますと、シマノのホイールにはシマノの青いリムテープが付属していますが、とても丈夫な印象です。前述の後輪のスポーク穴部分が少し凹むまでに、私の場合、5年経っていました。
パナの緑色のリムテープはフニャフニャなので、ロードバイク用には私の好みではありません(なお、26×1.75インチのヤマト号は空気圧が低いのでパナを使っていますが問題ありません)。
また、ビットリアのリムテープも買ったこともありますが、とても軽量で薄いので、リム穴部分が凹むのが気になったので取り外し、レースをやってる従兄弟(私より小柄で細身で軽量)にあげました。
<(追記1) ロード用の細いタイヤを使うことの危険性について>
前述のとおり、私は、後輪のチューブに裂けるように幅4㎜の穴が開いて一気に空気が抜けたことがあります。
ゆるやかな下り坂でしたが、休憩して走り始めた直後だったのですぐに停止することが出来ました。
ロードバイクは細いタイヤは空気圧が高いので、チューブがバーストするように裂けて一気に空気が抜けてしまうことも少なくありません。
また、チューブどころかタイヤがバーストして応急処置をしているローディさんもたまに見かけます。
ロードの細いタイヤはパンクするとすぐペシャンコになりリムがむき出しになるので、後輪ならまだ前輪のコントロールが効くので、大事に至らず停止できることも多いですが、前輪がパンクして一気に空気が抜けるとブレーキをかけてもリムでガリガリ滑って止まりません。
下り坂ならコントロールを失って落車して大怪我したり、最悪、命にも関わります。
街乗りにファッション感覚でロードバイクに乗って整備も満足に出来ていなさそうな人が、街中の平地を走ってるだけなら大したアクシデントに見舞われないかもしれませんが、そのまま峠道など走りに行くのは危ないと思います。デフォルトのタイヤは、たいていスリップしやすくてバンクしやすい安物の場合が多いです。
また、以前、価格ドットコムの自転車版の掲示板で初心者が乗る街乗りクロスバイクまで、ロード用のホイールにロード用の細いタイヤ(ビットリア ルビノプロ23c)を推奨しているサイトがあったので、やんわり問題提起したことがあります。
しかし、教祖様を慕うカルト団体の如く取り巻きの読者から集中砲火を浴びて、他人のサイトを荒らすのが目的では無かったので、インチキサイトと見切って金輪際関わらないことにしたことがあります。
クロスバイクにロード用タイヤを履かせると、前述の通り細くて高圧のタイヤを使うリスクの他に、そもそもクロスバイク自体が細いタイヤを履かせるようには設計されておらず、タイヤだけ細くしても全体のバランスが崩れて破綻してしまうからです。
また、街乗りでは路肩が狭かったり、自動車がビュンビュン飛ばしてて、歩道にエスケープしなければならない場合も多々ありませすが、細いタイヤは実に走り難いです。
歩道に乗る際も、前輪は一瞬止まって持ち上げれば良いですが、後輪は、斜めに歩道に入れば弱いタイヤサイドを擦ってしまいます。
因みに、細いタイヤを使うメリットは、スピードが出て走りが軽いことと、バイクを室内保管する場合、タイヤを濡れ雑巾で拭きやすいことぐらいでしょうか。
もし、私がクロスバイクを室内保管するなら、同じ700×28cタイヤでもロードバイク寄りの軽くてトレッドの無いタイヤ(濡れ雑巾で拭き取りやすい)に付け替えると思いますが、細いタイヤには変えないと思います。
エントリークラスのアルミクロスのフレームはたいていガチガチに硬いので、衝撃を吸収するにはタイヤのエアボリュームが果たす役割が大きいです(振動吸収のおよそ80%はタイヤのエアボリュームによるもの)。
また、、ロードバイク用のホイールはエアロリムで頑丈でスポークテンションも高い(要するにガチガチに硬い)ので、アルミクロスにロードバイク用ホイールを組み合わせたバイクであっても、ロード用の細い23cタイヤを使うと振動吸収が悪くなって乗心地が硬くてとても長時間乗っていられないということになります。
もし、細いタイヤで軽く走れるクロスバイクに乗りたいなら、最初からフラットバーロードにすることをお勧めします。
後からロード用のコンポに入れ替えればその分高くつきますし、フラットバーロードなら最初から細いタイヤを履いたホイールに合わせて設計されているからです。
自転車趣味の人が自分で改造して楽しまれる分には私は何ら口を挟むつもりはありませんが、初心者の乗る街乗りクロスバイクにおかしな改造を勧めるのはちょっとどかと思います。
ところで、久々にメーカー各社のHPで2019年度のロードバイクのニューモデルを見たら、多くのメーカーでエントリークラスのバイクだけでなく、高級バイクでも25cタイヤがデフォルトになってきていました。
エントリークラスのアルミフレームのロードバイクは以前から乗心地の固さが指摘されていましたが、それでも長年23cがデフォルトだったのがようやく改められたようです。
私的にはデフォルトのタイヤはたいてい安物しか付いてないし、チューブもメーカー不祥だったりするので、細くて高圧な23cタイヤをエントリークラスのバイクのデフォルトとして履かせることに以前から疑問を感じていました。
また、細くて高圧の23cのタイヤとチューブは、自分で信頼出来るブランドの高品質なものに交換して使うべきだろうと思っていました。
ロードバイクでもそんな感じなのに、ロードバイクよりも更にフレームがガチガチに硬いアルミクロスに23cタイヤを履かせるのが如何に愚行かよく分かると思います。
アルミクロス(フォークはアルミ、クロモリ、ハイテン鋼など)の振動を吸収するにはタイヤのエアボリュームで振動吸収するのが一番です。
そう言えばあの価格ドットコムの掲示板、マウンテンバイクでも当時私がクロスカントリーレースは29erが主流だと書き込んだら、教祖様が29erは大きすぎる。これからマウンテンバイクは27.5インチが主流だからジャイアントも29erは出してないようなレスをしてきました(当時、ジャイアントなど29erの様子見をしていてメーカーは、29erの開発が遅れていただけ。ジャイアントは元々ダウンヒル系が強いメーカー)。
また、世界一周チャリダーの使用バイクについても全くご存じない様子でトンチンカンなレスばかりで唖然としましたが、あんなのでよく「道場」なんて名乗れたものだと思いました。
<(追記2) 今時のロードバイクに関して>
サイメン飯倉氏が12㎜スルーアクスルのディスクブレーキ仕様の今時のロードバイクについて動画をアップされてるので、貼らせて頂きます。
・メルクスを組んだんで紹介するよ、Part1
https://www.youtube.com/watch?v=tmhVFw7I7M8
・メルクスを組んだんで紹介するよPart2
https://www.youtube.com/watch?v=9iTv6QXEclM
・メルクスを組んだんで紹介するよpart3
https://www.youtube.com/watch?v=LQdArrIm624
・メルクスの件 質問とかに答えるよ!Part1
https://www.youtube.com/watch?v=jRkodEpWq-I
・飯倉の与太話2019/04
https://www.youtube.com/watch?v=-pCLoJUUFlM
動画を拝見して、街乗りではディスクブレーキの方が確かに有用だろうなと思いました。
また、多くのモデルでロードでも28cタイヤを履かせられる(クリアランスが確保されている)ことも魅力的だと思いました。
しかし、12㎜スルーアクスルのディスクブレーキやリアエンド幅142㎜を見るにつけ、だんだんロードバイク本来の美しい姿が損なわれていくことが悲しく思われ、いよいよ新しいロードバイクに魅力を感じなくなり、メーテル号(クロモリロード)に乗り続けようと思います。
私が、もしディスクブレーキ仕様のバイクを買うなら、もうロードはやめにしてシクロクロスバイクかツーリングバイクにするだろうなと思いました。