STEPへ日帰り出張した二日後、今度はノルシンディにある

パートナー団体PAPRIに一泊二日で出張しました。今回は

PAPRIが次年度から活動を始めようと考えている新しい地

域を見ることが目的でした。

幾つか見学した中で、二日目に行ったチョール(中洲)は、

ブリゴンガ川を1時間半船ではしった後、徒歩で30分以上

歩いたところにそのチョールの中心部がありましたが、ここ

は以前わたしがマニクゴンジで見たチョールとは違っていま

した。

(余談ですが、このチョールにはリキシャが一台もないため

ここに住む人たちの移動は徒歩です。バンガリ(荷車付自

転車)は数台あるそうです。)

少なくとも50年以上前から存在するこのチョールには、バ

ザール(市場)やちょっとした商店街のような場所もあり、

小学校をはじめ高校も現在2つあり、既にきちんとした街が

形成されていました。

またこのチョールには、既にBRACやグラミン銀行が活動し

ています(それぞれの看板が見えました)が、PAPRIのスタ

ッフ曰く、彼らはマイクロクレジットのみを実施しているの

で、PAPRIは保健衛生などここに住む人が必要とする活動を

していきたいと説明してくれました。

なおこのチョールには保健所の施設はあるものの、ここ5

ほど保健師がここに派遣されていないため、機能していない

とのことでした。

(確かに建物だけは存在していました。)

実は行きの桟橋で、かご(江戸時代に天秤上になっていて商

人が担いでいるようなもの)を人が担いで、何やら慌しく船

に載せている光景を目にしました。よく見ると何とそのかご

の中には男性が動かないようにしばられていました。

スタッフがまわりの人に尋ねると

「自殺を図った男性を病院に運ぶのだ!」とのこと。

自殺はともかく、このチョールでは病気になったら船で2

間以上かけてノルシンディもしくはダッカの病院に運ぶのが

当たり前とのこと。

またここでも若い人たちは、学校が終了すると職を求めチョ

ールの外に出てしまう傾向があるようです。

これって日本の離島が抱える問題と似ていますよね。