「事実は小説より奇なり」、世の中って突拍子もないことが起きることがあるんですね。

 
よく週末の繁華街とかで男も女も酔っ払ってぶっ倒れているのは見かけます。
男の人なんかはよく路上なんかで寝てますね。
女の人の場合もありますが、その場合はお仲間の方がよく介抱していますよね。
 
でも、昨日は日曜日から日付を跨いで月曜日の深夜のほんの数時間の間に、泥酔の単独の女子に二度も遭遇しました。
 
1回目は歩道の内側で、とあるビルの側面で裏側に駐車場に抜けるような場所で寝転んでました。
でも、車の往来からは若干離れていたために、とりあえずひかれはしないということで見て見ぬふりをしてやり過ごしました。
年は30代半ばくらい、ロングの髪、肌は色白でした。黒っぽい服装でそんなにお酒を飲むようなタイプには見えませんでした。
 
あたりには家路を急ぐ人たちが数人歩いていました。
でも、私も含め、誰もその酔っ払いの単独女子には助けて船を出す様子は見られませんでした。
あるいは変態男がヤバイ系のノリで近づくというようなこともありませんでした。
 
その少しあと、警察の車両が到着して、その女性に声をかけていました。なので、これは、これで解決?ということですかね。
 
さて、この件の数時間後、私の目の前で歩く酔っ払い。明らかに別人。
酔っ払ってるから、フラフラ。フラフラ。
見えたのは、後ろ姿、暗かったのでおばさんに見えました。
 
少し太めで、身長160cmくらい。髪は後ろで束ねている。
酷暑のためか、肩出しのトップと短パンという軽装。
 
そんな女の人が夜中の1時くらいに酔っ払って、フラフラ、フラフラ。
 
そんな光景を見つつ、その時は酔っ払ってるなくらいにしか思っていませんでした。
 
で、私は、ちょっとコンビニに行って買い物して、小腹が空いたのでコンビニの駐車場でちょっと立ち食いしてました。すると、真夜中に知り合いから電話がきて、少し話していました。
 
この時点で、さっきの酔っ払いの女の人のことは完全に忘れてました。
 
ちょっと歩いて移動しながら電話で話していました。
話が終わり電話を切りました。
 
コンビニの駐車場に車を置いていたので歩いて戻る途中です。
 
女が倒れてる。
 
死んでるのか?
 
いやでも動いてる。
 
なんだ、これは?
 
さっきの酔っ払いの女だった。
 
起き上がろうと試みてはいる。しかし、また倒れた。
「 あー、だめだ」とか言っているのが聞こえる。
 
私はしばらく、立ちすくんで、思考は止まっていた。
状況の整理に時間が必要だった。
 
路上で、真夜中に、女が、一人で、ぶっ倒れている。
 
しかし、ここは小道といっても公道だ。いつ車やバイクが来るか分からない。20Mくらい先には月極駐車場が見えている。
車の往来はあるはずだ。なにより、私のような変態痴漢男も、夏ともなればいっぱいいる筈だ。
 
生つばをゴクリと飲んで、とりあえず、声かけしてみた。
 
恐るおそる、
私「 あの〜 」
 
女 「 ・・・ 」
 
私 「何してんですか?」
 
女 「 ・・・」
 
「 こんなところで危ないですよ」
 
女 「 そうですよね」
 
 意外としっかり返答してくるではないか。
 
しかも、さっきは暗くておばさんに見えた。
しかし、よく見ると20代中頃か?
意外と若い。肌にはタトゥーが、、、
服装は真夏の炎天下、かなりの露出。
上は胸元まで、下は足が全部出て、生足状態。
厚底のサンダル。
 
手にはケータイと財布をしっかりと握っているではないか。
 
この女は何者だ?
しかも、よく見れば結構かわいい。
堀の深い顔立ちだ!
そんな女がこんな真夜中に一人で何をしているんだ?
本当に酔っ払いなのか?
まさか、新手の美人局?
 
すると、その女、突然指を指して、「私の家は、そっちだから!」
と言うではないか。
 
はぁ?「私の家は、そっちだから!」って、要するに連れて行けってことか?
念のため、後ろを確認するも他には誰もおらず、私しかいない。私に言ったのか?(心の叫び!)
 
ちゃんと意識があるではないか?なら、自分で帰れ!
 
ところが、この女、起き上がれないらしい。試しに起き上がろうとしたのだが、自分一人では起き上がれない様子。
 
なので、この泥酔女、私には、彼女の家まで連れていけと言っているんです。
 
とは言っても、実は私は、5月に右足を労災で骨折しており、最近会社に復帰したばかりなのだ。
こんな泥酔女を担いでどこだかわからない彼女の家になんか行けるのだろうか?
 
しかし気が小さい私は、彼女に手を差し出していた。
右手で彼女の右わきを抱え、彼女の左の腕を、私の後頭部に回して抱え込んで歩きだしていた。
私の右手は彼女の右乳房のすぐ下のところで、ブラの感触が伝わってきた。でも胸には触っていなかった。
 
泥酔女「どこのどなたか知りませんが、すみません。」
私「大丈夫ですか?」
的な会話をしていると、
この泥酔女、結構な体重で負荷を掛けるのでよろけて倒れそうになること数回。
何度か態勢を直していると、すでに私の右手は彼女の胸をもろ触っている状態となっていた。
 
泥酔女もそのことに気づいたと思う。ちらっと自分の胸を見た。
私は、怒られるかと思った。
しかし、彼女は触られていると知りながら、何も言わなかった。
 
彼女を抱え込んでから、何度かの態勢の修正をしている間に、彼女の胸をわし掴みになったいた。
はじめは、わざとではなかった。
 
しかし、その手をどけようとはしなかった。
 
正直、私にもスケベ心があったことは否定しない。
このまま触っていたいとさえ考えた。
 
彼女は、胸を触られいることを気づかないふりをしていたようだった。
もしも、彼女が私を痴漢ととがめて騒げば、私は警察に捕まるだろう。
 
しかし、彼女は私が彼女の胸に手を当てている間も世間話をしていた。
 
私は、複雑な思いがあった。これ以上のことがもしかしてできるのかもしれないという考えだ。
 
しかし、私にはもう罪悪感があった。
 
それ以上のことはしなかった。
私も男だ。スケベ心がよぎったことは否定しない。
 
ほどなく、彼女のマンションに着いた。
私は彼女を見送った。彼女は後ろを振り返って笑顔で手を振ってくれた。
彼女がオートロックの扉の向こうに消えていくまで見送った。
 
その直後、私は腕を組んで考え込んでしまった。
 
果たして、私は良いことをしたのか?それとも悪いことをしたのか?
分からなかった。