先日、常磐津の公演に参加しました。

『ジャズと常磐津ライブ』と称した催しで、一部が女性歌手のジャズ、二部が常磐津という初めての試みのライブです。

今回の出演は、全くの偶然から決まりました。私の師匠がなくなってから五年、その間、常磐津とは離れていたのですが、ご近所の光勢太夫さんのところで、八月からお稽古を再開。たまたま光勢さんの知り合いのジャズシンガーの女性のライブに行ったことがきっかけでした。

とても小さなライブハウスで、お客は光勢さんと私と、光勢さんの息子さんの千寿太夫さんの三人だけ。

この時、千寿太夫さんが、常磐津の会がてきそうなのでやろう、と言うことになり、せっかくだからばんさんも、ということで、あれよあれよといううちに、日にちも決まり、今日を迎えることになったのです。



ジャズの歌に酔いしれたあと、いよいよ出番です。普段はきちんと正して演じるのですが、椅子に座り譜面台を使っての試み。なんとマイクまで使用。それも、口に近づけなければならず、そのため譜面台が遠くなり、おまけに明かりが薄暗かったので、本が見えづらく、さらに、マイクがじゃまで、本がめくりにくくて焦って焦って・・・。

狭い部屋ですが、マイクの返しがなく、初めて聴くマイクを通しての声に、調子がわからず、どうにかこうにか演じきりました。







あとで写真をみたら、まあ、椅子に座り、マイクを使っての常磐津ライブも、思ったよりサマになってました。

新たな試みとして、これもアルナあ、とおもいます。

ただ、当初洋服だったのが、着物となったので、できれば洋服姿だと、どんな雰囲気だったかを知りたいと思いました。

伝統、イコールきもの。その観念は変えられないのでしょうか。この着物が、若者が取っ付きにくい理由のひとつなのかも、と感じました。

何はともあれ、ジャズと常磐津ライブ、伝統を絶やさないためにも、新しい形を模索しなければと、実感しました!