次開催9月15日の岩見沢記念を見据えるオープン勢。ある程度は長所も短所もわかっている組み合わせだが、特別条件ならではの難しさも。土曜は少し軽めの馬場だったが、日曜は真夏日となるほど気温が上がる予報で、馬場の変化はあるか。若馬と実績馬の比較、微妙な重量関係、臨戦過程、勝負度……。悩ましい要素が多く、そう簡単ではない。何を重要視するかで、馬券的にはどこからでも入れる。

実績上位のインビクタは、グランプリ3着後の前走も3着。相手関係を考えればやや物足りない結果ではあったが、スムーズな競馬で内容は悪くなく、引き続き順調。あくまで目標は岩見沢記念で、今回も無難に先へつなげることが一番だが、地力では一枚上、重賞後の前走よりピリッと動けるはずだし、自然と上位争い可能。

グランプリ2着のコマサンエース。積極策から末まで歩く好内容で、旭川記念3着も含め、やはり積んで良く、馬主の変更絡みで再検を挟んだ今回も、近走のデキの良さを素直に評価。速い流れは好まないが、二走前の平場でも素軽い動きを見せていたし、少し馬場が乾くのも良い。障害安定、前半流れに乗れれば争覇圏。

5歳クリスタルコルドは10キロ積む形となったグランプリでも小差4着と、今季重賞2勝の充実ぶりと地力強化を改めて示した。ここまでのレベルに達すれば、もう重賞勝負で、一開催空けての今回は再始動戦との位置付けか。勝ち負けを意識するよりも自己のリズム重視で、岩見沢記念へ良い形で向かいたい。内容注視。

同じく5歳ツガルノヒロイモノは、前走で世代限定準重賞勝ち。今季の2勝はいずれも世代戦で、年長馬相手だと末に緩む面があってコマサンにも分が悪いが、水分が残ればプラスに作用するし、ここは流れもそう厳しくならずマイペース可能。現状では重賞より目の前の特別を重視で、ひと押しは求められるが連軸向き。

ヘッチャラは前走でツガルと0秒2差。5キロとはいえもらって逆転の計算が成り立つが、登坂力としぶとさを活かしたいタイプで、馬場も荷物も重いほうがベター。先を見て年長馬相手に経験重視、正攻法で胸を借りるシーズンだが、ここだと軽さ負けの恐れも。展開的には存外恵まれそうなだけに軽視もできないが。

コウテイはグランプリを回避し、四開催ぶり。現役随一の障害巧者が本格化、前走の旭川記念で僅差2着など、いつ重賞に手が届いても不思議ないが、昨季は夏負けして一時期馬体を減らしただけに、まずは気配注目。荷を積む秋以降こそが真の勝負の時、今後の高重量戦で主役を務める可能性すら秘め、好発進を切りたい。

ゴールドハンターは格下相手だったとはいえ二走前が鮮やかな差し切り勝ち、前走も障害をスムーズに越えて終いは脚を使っており、復調急。上に入ると前半で位置を取れない弱みはあるものの、良いリズムを作れているし、下りての脚はやはり強烈。展開の助けは必要となるが、下りる位置次第では上位食い込みも十分。

こちらも切れ者ブラックサファイアは近走障害をまとめており、デキに関しては申し分ない。障害下りから速い脚を使えても末はやや鈍るだけに、終い緩まない相手だと突き抜けるまでには至らないが、一瞬の切れ味を活かせる流れになった際の怖さは秘める。まずは障害に重点を置いて後半勝負、前がモタついた際には。

4歳タカラキングダムは前走はまなす賞を快勝し、次開催の銀河賞が目標。近走は障害のカカリ良く、フルに能力を発揮できている。この状態を崩さず次を迎えることが何より肝要で、無理せず内容重視に構えるだろうが、大事に運んだ三走前も下りての脚だけで2着に浮上。詰めて行く場面ではないが、ここでも末脚上位。