6月8日のジュノー特別(A2)は、好位から抜けたピュアリーナナセ(牝5、今井)が後続の追撃を凌ぎ切って今季初勝利。近走は障害のカカリが良く、デキの良さを示しながらも終いの踏ん張りが利かない点が課題となっていたが、ここは緩みかけてから末にもう一伸び。ジリ脚タイプが多い組み合わせも幸いしたが、持たせられるのが渡来心路の今季の好調さか。
2着キョウエイプラス(牡4、村上)は、後方から障害をスムーズに越えると切れ味を見せて一気の差し込み。たしかに昨季より上向いている印象があったとはいえ、ここで大きく変わるとは正直驚いたが、末まで伸び切った。次開催6月23日の柏林賞はさらに増量となってどうかだが、ようやく増えた馬体も安定しているし、2歳シーズンの重賞2勝馬、反撃への糸口となるか。
3着アローリキヒメ(牝5、小林長)は障害も末脚も上々で、前走に続いての好内容。デキ良く、さらに地力強化、速い脚には欠けるが、荷物はまだ増えても良いくらい。二開催後7月13日の白鳳賞(5歳牝馬限定特別)が当面の目標に。
4着ダイリンファイター(牡8、小林長)は、前走同様に障害天板近くで一旦ストップ。二腰目は早く、下りてもしぶとく歩いて小差と、デキ落ちではないが、切れ一歩だけに、やはり障害でモタつきたくない。
5着リュウセイペガサス(牡7、久田)はテンに置かれたが、道中で押し上げて先に下ろすという自分の形は昇級戦でも作り、まずまずの内容。
7着ノエルブラン(牡10、槻舘)は取消明けでも登坂力を示して見せ場十分。末に詰まったが、着順と着差以上に内容は良く、雨上がりの軽馬場という自身に合う条件になった際には。

9日の12R(A1-2)は、キョウエイリュウ(牡7、村上)が前半約39秒で障害トップ付けからトップ抜け、そのまま押し切って1分27秒3で快勝。近走は障害の腰の入りも良いし、成長力はともかく、デキに関しては不満ない。軽馬場の平場という条件が向いた印象はあり、特別に編成される次開催の内容注目。
2着タカラキングダム(牡4、村上)は次開催に柏林賞を控え、障害重点で後方からだったが、スムーズに一腰で越えると終いはグイグイ。3着馬とて歩ける馬だが、切れ味で上回り、やはり能力は相当に高い。一戦ごとに良化を示し、目標へ向け好仕上げ。
3着カイセドクター(牡7、坂本)は、もうデキは戻ったと見て良いが、切れよりも追われて長く脚を使える点が持ち味で、少し速かったか。それでもチャンスはそう遠くない。
8着トワトラナノココロ(牡7、平田)は今季初戦で三カ月ぶり、転厩を挟んだこともあり、馬体減はある程度予想されたが、それにしてもマイナス118キロはそうそう見ない。実績上位だが復調待ち。

10日は朝から昼前にかけて雨があり、さらに軽馬場となったが、メインのシルバーカップ(A1-1混合)はマルホンリョウユウ(牡4、金田)が前半約39秒-1分26秒3の独り旅で古馬を完封。自身は特段に軽馬場を好むわけではないが、ズブい先行勢と障害課題の差し勢に競馬をさせず、それでいて折り合いがついて障害もじつにスムーズ。柏林賞では、相対的には軽くならないほうが良いだろうが、デキ万全。
2着ブラックサファイア(牡7、長部)は障害下でタメて、前走に続いて一腰。下りてからさすがの伸び脚は見せたが、今回はとにかく勝ち馬が良過ぎた。
3着シンエイアロイ(牝5、久田)は障害を番手で下ろし、末までしっかりした脚取り。オープン一線級もいた前走からの自己条件戻りで変わり身を示したが、軽馬場だと特に動く。
4着ダイヤカツヒメ(牝5、久田)は、二開催後の白鳳賞および五開催後8月18日の朱雀賞(5歳限定準重賞)を見据えてか、無理せず息を入れつつだったが、内容的にはまずまず。
5着ジェイホースワン(牡5、坂本)は昇級初戦で、自身にとっては忙しい馬場と流れ。それでも乱れずに2着からは6秒足らずなら上々で、昨季後半から本格化気配十分。荷が張る先への期待高まる。

後節15日のムーンストーン特別(B1-1)は、道中で先手を取ったイナサンブラック(牡6、久田)が障害トップ抜けからよく歩き、昇級戦で初の特別でも連勝とした。昨季終盤からの地力強化が目立ち、渡来心路の手綱なら障害も安定。次開催は上との混合に編成されるが、デキ良く、自己条件ではしばらく争覇圏。
2着レジェンドボス(牡8、松井)は、前走で手間取った障害をまとめて3番手で下ろすと、末まで脚色しっかり。まだ特別勝ちがなく、本来は平場のほうが良い馬で、特に最終レース出走時は動く。

16日は明け方から朝までの雨で、1Rから時計の出る馬場となり、6R(2歳A-1)はスターイチバン(牡2、平田)が前半約30秒-1分10秒9。第1回の能検の一番時計馬で、ここは三開催ぶりだったが、能力の高さを示して新馬戦から連勝。同厩舎同馬主で現在3戦3勝のスタージャガーと、今のところは使い分けているが、こちらも注目。

17日のメイン、昨季の勝利数上位馬によって争われた第15回ゴールドトロフィー(選抜)は、好位から抜けたサクラヤマト(牡4、金山)が押し切って今季6勝目。ハンデがあったとはいえ、実力古馬の追撃を凌いだ点は評価できるし、デキの良さと上昇度を改めて示した。次開催の柏林賞で初の重賞挑戦となるが、勢い注目。
2着ギンジ(牡7、久田)はここでは格上、過去にもあったがヒザをつきながらも障害を強引に越えると、下りて急追。障害ムラでアテにならないが、終いの脚は強烈なものを持っているし、うまく後半につなげられれば自己条件でも。
3着クリスタルゴースト(牡4、長部)は、障害で崩れた前二走を受けて後方でじっくり構えたが、スムーズに一腰で越え、終いは目立つ伸び脚。次開催の柏林賞へ向け、修正成った。


次開催は6月23日(日)に、4歳三冠ロードの初戦である第18回柏林賞(BG3)が行われます。二冠馬の意地か、ダービー馬の誇りか、悲願の初重賞か、上がり馬の勢いか、二季ぶりの復活か。今季の4歳の争いはかなり面白い。またすぐ書きますけど(^^;
なんだか仕事が忙しくて、バタバタしながら(私としては)ボリューム少なめの更新となりましたが、北斗賞に続いて柏林賞も本場に見に行きますよー笑
それでは次開催もお楽しみにラブラブ