日曜にオープンの特別はあったが、馬券的に面白いのはこちら。まず目に付くのは前開催現級1組のエメラルド特別組だが、上位二頭が抜け、昇級馬と平場からの転戦となる実績馬も力差のない組み合わせ。土曜も日曜も時計が出ており、月曜は小雨の予報も。ここも1分30秒台となりそうだが、利が大きいのは。どこからでも入れる。

前走最先着のホクセイウンカイ。二走前こそ流れに乗れなかったが、前走は好位から障害一腰、上位二頭には突き放されたとはいえ自身も末まで我慢して歩き内容十分。降級の実力馬を相手にする5歳で楽ではないが、昨季終盤から馬体に実が入り本格化、極端に速くならなければ軽馬場も悪くない。引き続き上位争い可能。

前走4着のヤマトタイコーはテンにモタつくのがネックだが、道中で刻まず押し上げる自分の形を作れているし、障害も安定してデキ上々。ここなら実績も地力も互角以上で、あとは近走よりも流れが速くなった際に対応できるかどうかだが、決め脚には欠くだけに、やはり前を取って先に下ろしたい。馬場と展開がカギに。

ブラックサファイアの前走は障害でヒザを折るなど苦戦。今季ここまで三戦はいずれも課題の障害で崩れているが、いつでも一変はあり得るタイプ。今回は軽馬場で鈴木恵への手替わりと、いかにも上がりそうな場面ではあるが、結局は丁半。力上位で決め手断然、あっさり突き抜けて納得だが、買うも消すも決め打ち必要。

キョウエイリュウは三走前の平場で10キロ積んでホクセイの2着、ヤマト(4着)に先着。二走前は障害で止まったが、障害重点に構えた前走で即修正して終いも脚を使い、デキは悪くない。成長力にやや不満でも、現級なら力で劣ることはないし、今度はもう少し詰めて行く可能性も。軽馬場もプラスで、ここは要注意。

今季三戦いずれも障害で一旦止まっているアアモンドキーマン。返事は早く二腰目がすぐに入るようにデキは悪くないが、下りてジリっぽいだけに、一腰で先に抜ける形がやはり理想。ここは前二走より先手を取りやすい組み合わせで、軽馬場になれば一気に行く手も。元来は障害巧者で、一腰なら逃げ馬の怖さ。見限り禁物。

センリョウボスは二走前に乱れた障害を前走で修正し、ここから改めてだが、ヒザの甘さがあるだけに道中そう詰めては行けず、流れが速くなるのは歓迎とは言えない。下りてからは良い脚を長く使えるが、この時期の軽馬場だと間に合わない恐れも。もう少し荷を積んでからのほうが良さが出る。今回は入着級か。

実績上位ミノルシャープは、二度叩いて馬体回復した前走が好内容で上昇気配。特別変わりでも、オープンとの混合だった前走からの相手強化はないし、全盛期を過ぎたとはいえここなら地力は上。速い流れを追いかけるのは好まないが、軽馬場自体は悪くなく、ひとタメして登坂力と切れ味を活かしたい。十分に圏内。

カイセドクターは障害でモタつくなど、良化途上の印象もあるが、昨季なかなか増えなかった馬体が戻り、今季は世代屈指の実力馬の再浮上に期待が懸かる。完調手前と思えた昨季末にも力は示しており、まだ上も望める。時計を持っているとはいえ、本質的には追っての味で勝負したい馬だけに、ここは馬場がカギとなるか。


再昇級となるスイは、カーネーションCの2着に続いて前走も鮮やかな差し切りと、デキの良さと上昇度が目立つ。もとから素質は高く評価されていたが、昨季終盤から好内容の連続で本格化成った。相手強化で、障害重点の後半勝負とはなるだろうが、決め手はここに入っても引けを取らない。展開が向けば上位進出も。