2月24日の雪月花特別(B1-1)は、障害を5番手で下りたスーパースピード(牡9、小林長)が差し切り、明け9歳にして特別戦初勝利。やや障害ムラな面があり、ここも一旦止まったが、二腰目がすぐに入ったように、今季はデキが良いのだろう。下りてからは長く脚を使える強みが活きたし、流れが落ち着く特別も存外悪くない。
2着ホクセイキムタク(牡4、金山)はヒザの甘さが残るが、なんとか我慢させて障害をまとめると、末までよく歩いた。今季は地力強化が目立つし、まだ成長の余地もたっぷり。来季は世代重賞出走圏内定着も期待できる。

25日の8R(3歳A-1)は、道中は後方で待機したコトブキテンザン(牡3、谷)が下りてから鮮やかに切れて一気の差し切り。翔雲賞では障害で大苦戦したが、その後はタメを利かせる形で連勝。次開催3月16日のイレネー記念も障害がカギとはなるが、秋以降の成長が目立つし、楽しみある。

メインの然別賞(オープン-1)はメムロボブサップ(牡8、坂本)が順当勝ち。障害で勢い良くカカリ過ぎて一瞬ヒザをついたが、すぐに立て直すと、きっちり追い比べを制して次開催3月17日のばんえい記念へ向け不安なし。
2着メジロゴーリキ(牡10、松井)は障害すんなりで終いもよく歩き、デキは高いレベルで安定。馬体も非常に良く映るし、ばんえい記念へ向けての臨戦過程ではこれまでで一番と言って良いほど。
3着コマサンエース(牡8、金田)は上位二頭とはやはり地力の差はあるが、ジリでも近走は以前より下りてから歩いているし、よく食い下がった。こちらも良い状態で大一番に臨めそう。
4着キングフェスタ(牡5、小北)は、次開催3月10日のポプラ賞を見据えて後方から内容重点。終いはさすがの伸び脚を見せ、順調。
5着インビクタ(牡8、松井)は障害スムーズで末まで脚取りしっかりと、内容的には不満ない。各馬が目標へ向けて良いステップを消化した印象。

26日は終日雪。メインの深雪特別(A2-1)は前半約37秒-1分26秒3の決着で、前々から先に仕掛けたジェイヒーロー(牡4、金山)が押し切って現級特別連勝。末はやや緩んだが、他馬もタメが利かない流れに持ち込み、馬場こそ違え前走同様にしぶとさを活かした。
2着タイタス(牡5、金山)は、早めに障害に付けて下で息を入れる近走のパターンから一腰でまとめると、良い切れ味を見せた。そう長く脚は続かないが、今季かなり力をつけ、特別への出走機会が増えているのも良い経験。
7着ジャパントップ(牡5、坂本)は軽馬場自体は悪くないのだが、さすがに少し速過ぎた。道中で押し上げられず後手に回ったが、流れが変われば見直しも可能。

12R(A2-4)は、近走着外続きだったチハヤブル(牝6、服部)が第二障害直行から1分8秒8で圧勝。もともとスピードが持ち味だが、過去にも直行で勝った星があり、ここは鈴木恵介が狙っていたか。叩いて加速させていく様は、やはり見事。
2着ケイロン(牡5、鈴木)も昨季は何度も直行を見せたように、軽馬場は滅法得意。今季は折り合いがつくようになり、今回も障害下で止めてからの仕掛けとなったが、軽いと二割増し。

3月2日のメイン、ばんばニコニコプレミアム杯(A1-1)は、障害をまとめたスイ(牝5、服部)が楽々と先行各馬を抜き去って快勝。以前から下りて歩ける馬として評価は高かったが、それにしても目立つ勝ちっぷり。近走の増量もなんら苦にせず、デキも相当に良いのだろうが、本格化成った印象。

3日の6R(B3-8)はシンドラー(牡15、田上)が勝利。あまり昔のことまでは調べ切れないが、帯広単独開催以降に限れば、明け15歳馬の勝利は、コトブキライアン、ナンエイテンリュウ、そして今季のキタノオーラに続いての(おそらく)4頭目で、生まれた日から数えれば本馬が最高齢記録となった。

うお座特別(オープン-2)は、道中で刻みを入れずに先行したコウテイ(牡7、槻舘)が障害をじつにスムーズに越えると、末まで緩まず歩いて押し切り。持ち前の登坂力としぶとさをフルに発揮する完璧な内容だった。次開催はばんえい記念に挑むが、現役一番と言って良いほどの障害巧者。昨季は上がれず競走中止となったが、再度の1000キロに腕撫す。
2着オーシャンウイナー(牡6、中島)は障害天板で我慢して一腰、最後は脚色が一緒になったとはいえ下りての脚もまずまず。近走好内容が続き、デキも良いのだろうが、しっかりと力を蓄えている5歳シーズン。
3着クリスタルコルド(牡5、西)は、少し息を入れたい意識もあるのか道中で後手に回ったが、障害のカカリは良かったし、終い上々の伸び脚。秋以降は活気が戻り、地力も一段階増した。

4日の12R(A1-3混合)は、オープン馬を抑えてウンカイタイショウ(牡10、久田)が勝利。年齢を重ねて障害ムラな面も目立つようになっているが、前二走のカカリ良く、ここは道中で押し上げて先手を取り、先に障害を下ろして後続を封じるという、かつて勝ち星を重ねたパターンに持ち込んで快勝。まだまだ元気なところを示した。
2着カイセドクター(牡7、坂本)は一戦ごとに内容良化、本来の力を思えばまだ物足りないくらいだが、馬体も増加傾向に転じ復調確か。次走も来季も期待できる。


いよいよ、今季もあと一開催を残すのみとなりました。
その次開催は、3月10日(日)に第45回ポプラ賞(BG3)が行われます。明け4歳と5歳による世代交流重賞、三冠馬と二冠馬とダービー馬、トップ級同士が激突する一戦にご注目ください。
また、後節の16日(土)には、2歳シーズン(明け3歳)の最高峰、第55回イレネー記念(BG1)が行われます。まだまだ混戦との声も聞かれる世代ですが、若き新王者誕生のシーンをお見逃しなきように。
そして17日(日)は、農林水産大臣賞典第56回ばんえい記念(BG1)。メムロボブサップの連覇か、アオノブラックの悲願か、メジロゴーリキの奪回か。出走予定馬はもう出ていますが、私は本命をどうするか結構悩んでいます笑
Webキャンペーン等も各種行っておりますので、ばんえい十勝およびNARのサイト等をチェックいただいたうえで、大一番までの楽しい時間をお過ごしください。
なお、後節は15日からの金土日開催となりますので、ご注意のほどを。
それでは次開催もお楽しみにラブラブ