10月の疾風賞と、12月の地吹雪賞の上位5頭による軽量戦の決勝。予選二戦の決着タイムには10秒以上の隔たりがあるが、馬場差も考慮しなければならない。オープン格付馬が7頭揃い、スピードはもちろんのこと、持続力と末のひと押しも求められるか。馬場は土曜から日曜にかけて落ち着きつつあるが、このメンバーなら今年も40秒台の決着が濃厚。
(定量:500キロ。5歳10キロ減)

【疾風賞組】
・ツガルノヒロイモノ [軽量戦通算:1-0-0-0 最高時計:56.2]
予選はテンに行けずに、障害を下りたのも4番手だったが、そこから脚を使っての差し切りと、一般戦とは違う姿を見せた。二度目なら慣れが見込めるし、急遽の手替わりも、特に問題となる条件ではない。時計勝負となった際にどうかも、再度上位争い可能。

・タカナミ [1-1-1-0 46.4]
ゴール前でわずかに緩んだ予選も、道中のスピードの乗り良く、切れ味もあって条件への適性は非常に高い。一般戦では障害のカカリが悪く崩れる内容が続いているとはいえ、ここなら別馬の評価可能。昨年の当レース3着で時計も持っており、十分に争覇圏。

・ダイヤカツヒメ [0-0-1-0 57.7]
予選3着だが、スピードと切れ味は見せ、この条件への適性も十分。当時は休み明けで、その後の一般戦の内容からも完調手前だった印象だが、前走で重賞を勝つなど今はデキが違い、大幅な時計短縮も可能か。力は本物で、重量面での魅力もある。ここでも。

・マルホンリョウダイ [0-0-0-1 1.03.2]
今季は障害が乱れて苦しんだ時期もあったが、疾風賞を挟んだことも切っ掛けとなったのか、秋以降は復調を示して近走連勝と、デキに関しては文句ない。ただ、速さ負けした予選から、さらに相手強化。道中で置かれそうだし、入着以上とは。

・クリスタルホーク [0-0-1-2 51.7]
疾風賞も昨季の地吹雪賞も、テンから走って障害を下るまではタカナミについて行けたように、適性自体は高い。いずれも終い突き放されたように地力で劣る格下、勝ち負けまでは望めないが、スピードだけなら引けを取らず、見せ場は作れるか。

【地吹雪賞組】
・サクラヒメ [2-0-0-0 44.4]
予選はテンこそ存外行けなかったものの、道中で加速すると一気に抜けて好時計で完勝と圧巻の内容。持ち前の強い前進気勢より生まれる豊かなスピードと緩まない末脚、ここでも適性と地力で上回る。昨年の当レースは除外となったが、改めてスピード王の座へ。

・ブラックサファイア [0-3-0-0 43.7]
これまで軽量戦での勝ち星はないとはいえ、いずれも好時計で駆けており、特に昨年の当レースは自身も従来のレースレコードを上回る走り。一般戦では障害ムラでアテにならないが、この条件なら高い身体能力を存分に活かせる。ここも上位争いは必至。

・ヤマカツエース [0-0-1-0 48.0]
軽量戦初出走となった地吹雪賞は、障害下りから良い切れ味を見せ、終いも緩むことなく伸び切った。適性は十分で、条件二度目、さらに若い騎手への手替わりでテンから押して行けば時計短縮も見込める。相手は揃っているが、そう差はなく好走可能。

・ゴールドハンター [1-1-1-2 47.4]
初めての軽量戦となった一昨季の疾風賞で、メムロボブサップを抑えた星が何より光る。その後は障害で細かなロスを生ずる場面もあり、極端な時計勝負とはならないほうが良いが、適性は示しており、除外明けでもスムーズに全開なら上位に加われる。

・トワトラナノココロ [0-0-0-3 53.8]
自身も一般戦ではスピードを活かすタイプだが、この条件だと周りのほうが速く、これまでの三戦では道中から後手に回っている。予選5着とはいえ上位から離されたものだし、時計面での限界もありそう。相手強化ではどこまで。