2月10日の鈴木ファーム20周年記念(A1-1)は、長く脚を使ったホクセイタイヨウ(牡4、今井)が歩き勝ち。自身前走から30キロ増で初の760、本来はアローワンスのある明け4歳馬が重量頭で特別を勝つのはかなりの価値があり、今季の成長を物語っている。まだ線は細く映るが、馬体も増えて充実一途。二開催後3月10日のポプラ賞も楽しめるが、あと一つ勝つとオープン昇級。A1のままなら760で出られるが、昇級すると賞金分加増も生じて800となるだけに、次開催どうするか。
2着スイ(牝5、服部)は障害をスムーズに越えると目立つ伸び脚。昇級初戦で前半は少し慎重に構えたが、位置取り問わず障害をまとめると末を活かせる。展開に左右されるとはいえ、現級でも歩き比べになれば互角以上で、デキの良さも目立つ。
3着ホクセイウンカイ(牡5、松井)はここも好位から下りて一旦先頭に立つなど、引き続き安定した内容。特に悪い点がなく現級上位で、常に勝ち負け。

11日の7R(B3-2)は、コマサンリキ(牡4、金田)が第二障害トップ抜けから2着以下を15秒以上離す圧勝。もともと、障害に甘さがあっても下りての脚は光っていたが、それにしても今回はちょっと驚くような強さを見せた。たまたまなのか、上を目指せる器なのか、次走以降も注目したい。

10R(B1-1)は障害で手間取る馬も少なくない中、一腰でまとめたメムロビジン(牝5、坂本)が終い突き放して現級3連勝。時に障害で乱れることもあるが、下りてからよく歩くし、今季は順調に使い込めているように実が入った。これで昇級となるが、即通用はともかく、まだ上積みも見込める。今井千尋は10キロの減量以上に手が合う印象。

12R(A1-2)は、障害を3番手で下ったマルホンリョウダイ(牡6、金田)が鋭く抜け出して連勝。今季前半は障害が崩れていたが、完全復調成り、これで初のオープン入り。相手強化で厳しくはなるが、もとより晩成型の評価だけに、さらなる成長の余地もある。

12日に行われたウィナーズカップ(準重賞)は、障害を早めに仕掛けたコマサンエース(牡8、金田)がトップ抜けからしぶとく歩き切って快勝。その登坂力と、ジリでも末まで歩ける長所を活かす好内容で、地力強化とデキの良さを存分に示した。以前には下りてからモタつく場面もあったが、今は素軽く動けているし、荷物にも対応できるだけに、二開催後3月17日のばんえい記念でも力は出せるだろう。
2着オーシャンウイナー(牡6、中島)は障害をスムーズに越えると一旦は前に接近。勝ち馬が動き過ぎて突き放された格好だが、内容的には十分だし、良い経験を積んで確実に地力を増している。一線級相手ではまだ足りなくても、5歳シーズンとしては特に不満なく、息が入る流れもやはり合うのでは。
3着コウテイ(牡7、槻舘)は変わらず障害安定、決め手一歩でも自身の競馬はできている。帯広記念で3着、ばんえい記念も使うだろうが、現役随一の障害巧者で積んで良く、楽しみはある。
4着ブラックサファイア(牡7、長部)は今回は好位付けしたが、障害でヒザを折った。立て直しは早かったものの、正攻法で障害をスムーズに越えて終いも止まらない馬との違いは、やはりある。勝つ時は鮮やかだが、それだけに人気ともなるだけに扱いは難しい。

後節17日のメイン、スナックバス江が流行る記念(A2-1)は、ジェイヒーロー(牡4、金山)が障害トップ抜けから押し切り。世代戦だと周りも緩めないだけに窮屈な展開となることもあるが、この形を作れればしぶとい。現状ではハナ条件だが、障害は巧者だけに、経験が糧となり、まだ上も望めそう。

12R(B3-3)はローランド(牡4、槻舘)が接戦を制し連勝。喘鳴症の治療を経たとも伝わるが、復帰後3戦で2勝と、素質十分。馬場は軽いほうがベターだろうが、デキが戻ればまだまだ出世が期待できる。

18日の10R(A2-3)はニシキマリン(牝5、中島)が積極策から押し切り。今回は障害の八分目で一旦止まったが、すぐに腰が入ったように障害は上手く、以前は頼りなかった終いも徐々に歩けるようになっている。展開は選ぶが、今後も登坂力で上回る形を作れればチャンスもあるだろう。

19日の10R(A1-3混合)は、重賞勝ちのある馬が5頭という隠れ好カードだったが、前々から障害をすんなり切ったナカゼンガキタ(牝10、松井)が快勝。今季限りで引退とも伝わるが、やはり力があるし、平場での1勝に過ぎないとはいえ、牡馬を相手に見事な勝利。立派な10歳牝馬。
2着カイセドクター(牡7、坂本)は障害一腰から下って良い脚。確実に復調気配にあるし、デキさえ戻れば増量にも対応は可能なだけに、さらなる上積みを見込んで今後も注目。

メインのウインターカップ(オープン)は、クリスタルコルド(牡5、西)が障害一腰からよく歩き、後続を寄せつけず完勝。前走の世代限定特別では障害で手間取ったが、今はデキが良いし、地力も確実に一段階上がった印象。ハイレベルの明け5歳、オープンを勝ちながらもポプラ賞の出走枠には入れない可能性が高いが、古馬になってから良くなるのはこの馬。二年三年先まで見ながら、長いスパンで期待を懸けたい。
2着ヤマノコーネル(牡5、今井)はじっくりタメて障害をまとめると、長く脚を使って追い上げた。世代トップ級とはまだ差があるとはいえ、課題の障害も以前ほどムラではなくなってきたし、成長十分。
3着ギンジ(牡7、久田)は、過去にもあったが障害でヒザをつきながらも強引に越え、下りてからもよく歩いた。素質馬が今季本格化、好成績ゆえに近走は重量面で楽ではないが、その中でも慣れて内容良化、まだ上も望めるか。
4着ミノルシャープ(牡10、大友)は障害で止まりヒザを折り、下りてからも残り20mで詰まり、決してデキは悪くないのだが、やはり現状の勢いの差はある。力が落ちているのも否めないとはいえ、うまく噛み合えば勝ち負けになって良いが。
10着アアモンドグンシン(セン9、村上)は今回も障害でストップ。止まった後の返事が遅いのはいつものことだが、近走は一腰目が悪過ぎて。次開催は平場に編成されるだけに、なんとか切っ掛けをつかみたいが。


今冬の北海道は、雪はともかく、例年に比べると冷え込みが厳しくなく、春が早いかとも思っていたのですが、私が住む札幌では22日から突如の大雪に見舞われました(-_-;)
道民なら同意してくれるでしょうが、12月や1月なら仕方ないと思っても、2月も下旬となると今さら感があって非常にウザい(~_~;)
一方で帯広は、実況中継をご覧になってもわかるように雪が少なく、同じ北海道でもだいぶ違います。四市開催時代から、冬場は帯広で行われていた理由がわかりますね。

現在は帯広での通年開催となっているばんえい競馬ですが、今季も二開催を残すのみとなりました。
ラス前の次開催は重賞こそありませんが、3月4日(月)に第14回スピードスター賞(準重賞)が行われます。すっかりお馴染みとなった軽量戦の決勝ですが、過去最高と思えるほどの好メンバーによるスピード決戦にご期待ください。
また、次開催より準ナイター開催となり、各レースの発走時刻が1時間ほど遅くなりますので、馬券購入の際にはご注意ください。
それでは次開催もお楽しみにラブラブ