正月恒例の古馬G1。ばんえい記念に次ぐ高重量戦で、もちろん地力勝負となるが、ハンデも大きなカギに。また、大晦日に雪があり、馬場も軽めの見込み。積む明け8歳二強に対し、他馬が割って入れるか、という今季これまでの古馬重賞と構図は変わらないが、それぞれが近走でデキの良さを示し、激戦期待。8Rで発走17時00分
(別定:890キロ。本年度収得賞金220万円につき10キロ加増)

連覇が懸かるアオノブラックは、北見記念三連覇など、高重量戦に自信。今季は夏場までこそデキが上がり切らなかったが、岩見沢記念から重賞連勝と、2分を超える競馬はやはり強い。積んだ際には乾いた馬場のほうが良いが、今季の馬場なら道中それほど速くはならないし、北見記念の時より厳しいハンデも、自身は昨年と同じ920。抜群の登坂力を見せつけた昨年同様に抜け出して連覇へ。

三年連続で930のハンデ頭メムロボブサップ。当レースを930で制した例は過去になく、自身も一昨年9着、昨年2着。もうハンデだけだが、アオノに20キロ与えるなど、もっと厳しかった北見記念が、2着とはいえ終い伸び返して0秒7差まで詰め寄る戦慄の内容。今季は障害でアクシデント的なミスが出たオッズパーク杯以外ほぼ完璧、もはや史上最強かとも思えるほど。克服して不思議ない。

インビクタは今季初戦からオッズパーク杯を含めて3連勝、その後はハンデを課せられる立場となったが、グランプリと岩見沢記念で3着など、昨季以上に充実。昨年の当レースでは障害を上がれず競走中止、910への対応が大きな課題となるが、昨季は崩れた北見記念も今季は一腰と、たしかな地力強化を示している。前走で態勢を整え、デキも不安ない。十分圏内で位置取り注目。

メジロゴーリキは二年前と三年前の当レース2着、ばんえい記念制覇など、高重量戦の実績上位。今季未勝利だが、重賞で2着四回と、やはり地力互角。昨季以降は積んで案外な面があり、障害の腰の入りがカギとなるが、ハンデ有利。あとは馬場で、下りてから長く脚を使えるが、前半スローから終いが速くなるとこの荷物でも切れ負けするだけに、ある程度の位置では下ろしたい。

コマサンブラックの昨年当レースは、障害トップ抜けから残り15mまで先頭と、見せ場を大いに作っての3着。今季はデキが上がらず苦労したが、ここに来ての連勝でようやく完全復調。本来の姿に戻れば、持ち前の登坂力を活かせる高重量戦は歓迎で、下りての追い比べになっては地力で劣るが、思い切って行っても良い場面。先に下ろせる形を作れれば今年も面白い。

コマサンエースは今季の重賞四戦すべて5着以内と、確実に上がる登坂力に裏打ちされた積んでの良さを示している。一方で特別で勝ち切れないように決め手には欠くが、地力強化が目立つし、テンに遅くても近走は素軽さを見せておりデキ上々、流れが落ち着く今回は道中で押し上げて位置も取れる。この相手で勝ち負けまでは望めないが、再度の善戦は可能で複穴候補には。

実績馬ミノルシャープは今季未勝利とはいえ、順調に使えているし、デキも内容も決して悪くないのだが、さすがに昨季より少し力が落ちている印象は否めない。それだけに勝ち負けまではどうかも、軽馬場でも息が入ってタメを利かせられる流れは最も適している条件で、ハンデも有利。今は890自体が重い可能性はあるが、西謙とも手が合い、障害まとめれば見せ場も。

コウテイは夏場に休養を挟み9月に復帰、減らした馬体はまだ増えても良いくらいだが、動きは確実に良化し、前走の内容も上々。相手なりに動けるし、現役随一の障害巧者で高重量戦は望むところ。昨季のばんえい記念では障害を上がれず結果的に競走中止になったとはいえ、一腰目で天板まで脚が掛かった。ここは使いたかったレースのはずで、穴を狙うならこの馬。

明け10歳にして重賞初挑戦のセンリョウボス。体重の増減こそ激しいが、今季は夏場からずっと好調をキープしているし、もともと冬場は動く馬で、オープン昇級後の前二走も障害はしっかりとまとめている。ここに入ると地力で大きく劣り、勝ち負けまでは厳しいが、終いは歩けるだけに、十分に息を入れてまずは障害、うまく後半につなげたい。