このようなブログを書いているくらいですから、私はもちろんばんえい競馬が大好きなのですが、そのばんえい競馬が行われている世界で唯一の本場(ほんじょう)=帯広競馬場も大好きです。

いまや観光地として定着したと言って良いでしょうし、様々なメディアで取り上げられることも少なくありません。それは本当にありがたいことです。でもね、そんなもんは見方が浅い浅い(怒られるー)。

競馬が好きで、本当にばんえいが好きな人間がリアルな目線で見た帯広競馬場、その魅力も世界で唯一無二であると確信しています。

 

★アクセス良好、街の中の競馬場!
そこから始める? いやいや、これを語らないわけにはいかないのだ。

北に国道38号、南に白樺通、東は共栄通と、幹線道路に囲まれた場所に位置する競馬場。

JR帯広駅から2km足らず、私は駅前のホテルから徒歩で行くくらいで、車なら7分程度、タクシーを使っても千円出せば馬券を買えるだけのお釣りがくる。自家用車で札幌方面からなら芽室帯広ICで下りて6kmほど、もちろん無料駐車場も完備。本州の方でも、帯広空港から35分程度バスに乗れば帯広の中心部に行き着き、交通の利便性はかなり高い。

単に便利というだけでなく、ばんえい存廃問題に揺れた2006年、他の三市が撤退を決めた中でも帯広が存続への道を模索したのは、この立地だったからこそだと私は思っている。市の中心部から離れた旭川や北見とも、住宅地に近くても遠方からの来訪を望み難い岩見沢とも違う、街の中にある競馬場。

帯広単独開催になってから十数年が経ち、競馬を行うだけの施設にとどまらない、市民に楽しみを提供する場所として、しっかりと地域に根付きつつある。

 

★ばんえい競馬を “ナマ” で見られる!
競馬場なんだから当たり前、と思うなかれ。

中央にせよ地方にせよ、たとえ本場に行ったとしても、レースの大半を、馬場内に置かれた大型ビジョンで見てはいませんか?

帯広は、違う。エキサイティングゾーンで一緒に歩けばもちろんのこと、スタンドからでも、レースを、自分が買った馬を、自分の好きな馬を、双眼鏡を使わずともスタートからゴールまで肉眼で見られる。

ソリと砂利の擦れる音が聞こえる。騎手の声が聞こえる。手綱で打つ音が聞こえる。まさにライヴの面白さ。

馬券の結果が際どい時にはVTRを流すモニターの前までダッシュだ笑


★馬との距離がめっちゃ近い!
パドックも本走路も、もう単純に物理的に距離が近いのだが、サラブレッドより一回り大きいばん馬のサイズ感も相まって、すぐそこに、馬がいる。
最も至近距離で見られるのは入場の際で、返し馬など行うわけではなく、スタート地点までゆっくり向かうだけ。大袈裟ではなく手を伸ばせば触れそうな目の前を、推し馬が、オープン馬が、大臣賞馬が、ザッザッザッと砂を踏み、ブルッと鼻を鳴らして歩いて行く。もちろん騎手の顔だってはっきり見えるぞ。


★綺麗で広々、快適な場内!

現在のスタンドは1974年に改築されたもの、と記録が残っており、さすがに老朽化が否めないのはたしか。

それでも汚い感じがしないのは、内装に手を加えているのもあるが、何よりも清掃が行き届いているから。競馬場にありがちな、ハズレ馬券やマークカードが散乱した様子なども(中央の発売時間が終われば)ほとんど見られない。残念ながら片付けもできない大馬鹿野郎も中にはいるが、とにかく帯広のスタッフさんはよく動き、一レース終わるごとにピシーッと整えている。

また、スタンドも古いがゆえに変にデザイン性を重視した作りではなく、現在の入場者数からすると余りあるほどのキャパ。大雑把に言えば、1階は観光客やビギナーが多く、2階は常連客が定位置に陣取る、といった棲み分けに自然となっているが、年に数回の混雑時を除けば(特に2階は)座る場所に困らずまったりと過ごせる。これだって大事な要素。

 

★老若男女みんなが笑顔に、ふれあい動物園!

元ばんえい競走馬にして現PR馬であるフクスケとハクウンリューを筆頭に、誘導馬も務める軽種やポニーがお出迎えする、帯広競馬場が誇る大人気スポット。

「ふれあい」と銘打つだけあり、馬が嫌がらないかぎりは顔や体を存分に撫でることができるし、もちろんニンジンもあげてみよう。たまに噛んできたり顔をぶつけてきたりすることもあるが、馬とはそういうものだと学ぶ場所でもあるし、それが楽しいではないか。

以前はパドックだった場所を2007年に手作りで改修したもので、当初は子供向けのイメージだったのかもしれないが、もうみんなメロメロよ。私は子供でも観光客でもないが、2階から様子を見ていると我慢しきれなくなり、やっぱり毎回足を運んでしまう。

 

 

★クラシカル&オリジナル、自信の競馬場メシ!

スタンド1階の【Kitchen ばんえい】。おにぎり・そば・ラーメンといった定番から、「インカのめざめ」のフライドポテトや「ばんバーガー」など、帯広ならではのメニューも並ぶメイン食堂。私のおすすめはカツカレーとチャーシューチャーハンで、近くに住んでいれば平日のランチ使いもしたいほど。カツなしの通常のカレーなら1分未満で出てくるスピード感も兼ね備えている。

【ばかうまや】の鳥串と豚串は言うまでもなくビールのおともにピッタリで、さらにはシカ肉まで! ジビエなんて洒落た言い方は不要で、お兄ちゃんに「シカちょーだい」と伝えるだけで普通に食べられる。こんなの帯広だけじゃないか。

 

 

 

 

★ばんえい好きの心を満たす充実のショップ!

関連グッズの多さもばんえいの魅力の一つで、NPO法人「とかち馬文化を支える会」のオンラインショップなどもあるが、実物を見ることができて品揃えも豊富な本場で買うのがベスト。ここにしか置いていない限定商品や、お宝商品もあるかも?!

かなり種類があるので、大人買いするか数を絞るか、そこはじっくり吟味していただきたいが、ズラリと並ぶばんえいグッズを見ているだけで楽しくなってくる。

一番の人気は、現役馬、それもオープン一線級が実際にレースで装着した蹄鉄だろう。こんなに形や大きさが違うんだ、と驚く。すぐに売れてしまうので、推し馬のものを見つけた際には積極的にご購入のご検討を。

 

 

★歴史を知れば、ばん馬の姿が見えてくる!

入場門の外にはなるが、「馬の資料館」は一見の価値あり。貴重な資料を数多く展示しており、日本の馬の歴史、北海道の開拓における馬の役割や人との関わりなどを知ることができる。少なくとも道内では他にないほど見応えがあり、この手のものが好きな方にはたまらないだろう。これで入場無料、撮影もOK。なんとありがたいことか。

また場内でも、ばん馬に関する展示は時折り行われており、新たな知識を得る機会は豊富。馬券だけではもったいない、せっかくなのだから、ばん馬のことを、ばんえい競馬のことを、もっと知ろう。

 

★楽しく美味しい「とかちむら」!

厳密に言えば、隣接されていても運営は違ったりするのだが、十勝の魅力いっぱいの「とかちむら」。

食料自給率が1000%を優に超える食の宝庫・十勝の、季節ごとの新鮮な野菜が並ぶ産直市場には、ほかにも乳製品から地酒まであって目移りするし、ケーキを販売しているお店があるのも競馬場っぽくなくスイーツ王国らしく、珈琲スタンドもある。

そして帯広名物といえば豚丼で、市内には人気店や有名店などと言われる店が数多くあり、私も何度か行列に加わったことがあるが、ここの【ぶた丼きくちや】が一番のおすすめという結論。もう30回ほどは食べている豚丼が絶品なのはもちろん、ほかのメニューも充実しており、現在は生姜焼き定食に絶賛ハマり中。きちんと十勝産のものを使う心意気も蛇の目の二重丸で、何を食べてもご満足いただけること間違いなし。

 

 

 

 

とまぁ、思うがままに書き連ねてきたが、うん、やっぱり楽しいぞ笑

一歩足を踏み入れれば、そこに広がるばんえいワールド♪

こんな贅沢な競馬場、帯広以外にないんじゃないかな~?

 

百聞は一見に如かず。

皆様のご来場を心よりお待ちしております(^-^)