第10作の宸筆錦旗が彫り終わりました。


前回のブログ、残り14枚から、印刀が上手く切れず、大ブレーキとなり、かなり苦戦してしまいました。



初の木地持ち込みでの依頼で、失敗は許されませんので緊張しました。

彫り上がった素彫りの状態を観察して、何かやり切った感を感じて、とても嬉しくなってしまいました。






私は、王将、玉将を最後に彫りますが、その中でも注意深く彫らないといけないのが、この太い縦線です。





印刀を浅く寝かして彫らないと、上下の線と上手く深さが合いません。
一気に彫ると、欠けたりもしますし、なるべく滑らかな面にするのが難しいです。




木地は、薩摩黄楊の根柾で、時々、硬い所が有り、印刀が切れなくなったりします。




漆入れと磨きも、気を引き締めて丁寧につくり、お渡ししたいと思います。