(元記事)
https://gizmodo.com/jackson-mississippi-embraces-the-surveillance-state-1845585143  by Whitney Kimball  Nov 5 2020
 

(内容)


ミシシッピ州ジャクソン市の警察が、AmazonのRingのようなネット接続された防犯カメラを自宅に装備した住人に、ライブ映像を「Real Time Crime Center」で使用できるよう自由アクセス権を与えるよう要請しているようだ。Ringとしては警察から相談されておらず、このプログラムに関与してもいないとRingの広報担当者は明言している。このプログラムはデータの収集・監視を専門とする企業が促進しているものらしい。ジャクソン市警察が、他にも、個人所有のカメラ・システムからデータを得ようとしているのかは、
明らかではない。

Ringは、全米400以上の警察署と提携していることで、プライバシー擁護派の間で悪評が高く、ほぼすべての主要都市で監視ネットワークを効果的に構築している。Ring動画投稿を提供する超地域密着型ソーシャルメディアである「Neighbors」を通して、近傍の警察が一般の投稿を閲覧することができるのに加え、Ringからユーザーに動画提出をメールで要請するよう警察から頼むこともできる。ただし、Ringはライブ動画を警察に送信することはできないと言っている。(Ringは、個人識別可能なユーザー情報を警察にシェアすることはないと主張しているが、警察が情報を補完して識別できることは十分に考えられる) Ringは、法執行機関コミュニティ「パートナーシップ」を結ぶ上でフリーハンドな既得権益を有しており、警察が市民にプレゼンする宣伝文句まで書いている。

公共・私的に関わらず動画収集し、警察のデータと結合させる、リアルタイム監視システムとRing動画を統合するFūsusやPileumのような民間データ収集企業と協力して進めていると報じられている。NBC傘下のWLBTは「彼らは『リアルタイム犯罪センター』を利用しようとしていると報じ、Fūsusのウェブサイトについて道路上に設置された24時間監視する目と表現している。

それがUAV(無人飛行機)であれ、交通カメラであれ、個人のスマホで撮った動画であれ、ビルの防犯カメラであれ、爆弾除去ロボットであれ、fūsusは、ライブ映像を抽出し、応急対策センターや警察官に送信することができる。

これらのことは、同社が有する桁外れの権利であり、大変憂慮されている。Gizmodoではfūsusに対し「個人スマホ動画を収集する同意を得ているのか現在確認中である。

不気味なのは、fūsusはこうした映像と特定可能なユーザー情報を結び付けること、映像とCAD(Computer Aided Dispatch)データを結合する「公衆安全エコシステム」、「リアルタイムで警察官にジオロケーターで位置情報送信」、「地域の公衆、民間カメラすべての登録マップ」などを喧伝することに良心の呵責を有しているように見えないことである。警察出動要請から収集されたCADデータには氏名や住所が含まれることが多い。CADデータがRingなどのホーム・セキュリティ・カメラ・ユーザーに関連付けられるのか定かでなく、現在、Gizmodoではfūsusに確認を取っている。

Fūsusは、そうした提供情報を「デジタル・エビデンス保管室」と呼んでおり、このことが、ジャクソン警察が将来使用するために、同意なくジャクソン市民の動画収集物を保存できることを裏付けている。Lumumba市長は、Ringユーザーは警察のアクセスを承認する前に権利放棄書にサインすることになるだろうと言っている。「Fūsusが我々にカメラへの接続を許可する。私は自宅にあるRingのドア・カメラを活用してほしい。それを私たちが利用できることになるだろう」と市長はWLBTに語った。

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