(元記事)
http://www.mentalfloss.com/article/85670/12-facts-about-ivan-pavlov
  by Suzanne Raga

(内容)



イワン・パブロフのお陰で、我々は皆「古典的条件付け」や「パブロフの犬」という言葉に親しみがある(犬に餌を与える前にベルを鳴らすことを続けると、餌が無くてもベルの音で涎を垂らし始める現象)。しかし、犬の胃液を売っていた副業から、カウチサーフィン(ホームステイ)していた日々まで、彼のことをもっと知りたいなら、まずは、ここに挙げる12の事実を読もう。(因みに、彼が生まれたのは167年前である)


1.彼について知っている間違い

このロシア人生理学者について、多くの人は誤解をしていると伝記作家は指摘する。犬を慣らすのにベルを鳴らしたのではなく、実際には、メトロノーム、ブザー、ホイッスル、光、ハーモニウム、電気ショックなど種々のツールを用いた。また、パブロフの「条件付けされた反射(conditioned response)」の概念は彼が見出したものとは異なる。彼が論じたのは「条件反射(conditional response)」だったが、ロシア語の「uslovnyi」が(conditioned response)と誤訳されて、それが今日も使われている。

2.神父になろうとしていた

パブロフは1849年、ロシアのリャザンで生まれた。父が神父で、彼自身、神学校に入学した。しかし、同じくロシア人生理学者のイワン・セチェノフ の著述を読むと、パブロフは進路を変更したようだ。1870年、神学校を退学し、現在のサンクトペテルブルク大学に自然科学、物理学、数学を勉強する為に入学した。



3.彼が教えを受けた化学教授は権威

大学1年時、選択したクラスが無機化学だった。ドミトリ・メンデレーエフ 教授は科学の世界的権威だった。1869年、メンデレーエフは最初の元素周期表を発表し、周期表の父と評されている。



4.初期研究は膵神経と動物の消化

1870年代から1880年代にかけて、自然科学や生理学を学び、博士論文の研究に従事した。特に、膵臓や心臓における神経作用について論述している。1890年、実験医学研究所で生理学部門を研究、運営するよう頼まれ、神経系と消化の相互作用について探究することとなったようだ。



5.数ヶ月カウチサーフィン

彼の働いた研究所は質素で給与はごく僅かだった為、資金面で苦心していた。1887年、アパートに住み続けることも出来なくなり、妻やまだ幼い子供と離れて数ヶ月暮らした。友人の家や研究所に泊っていた上、副業もしていた。金を稼ぐ為、生理学を教えたり、医療雑誌で仕事をしていたようだ。

6.消化不良治療用に犬の胃液販売

彼は簡単に手に入る物(犬の胃液)を売って生理学の研究資金に充てていた。犬の消化器系に関する実験を行う傍ら、一日中餌を見せて腹を空かせた犬から胃液を集めていたのだ。彼は助手に金を払って胃液収集作業をさせ、毎日それを飲むヨーロッパ中の消化不良患者に毎年数千個の胃液缶を売っていた。


(ウィキ)
http://www.mentalfloss.com/article/85670/12-facts-about-ivan-pavlov