コルンゴルト・ファンで東京芸大大学院生(楽理科)の中村伸子さんが「コルンゴルト広め隊」というグループ名でコルンゴルト作品を紹介する小コンサートを開始したのは四年前だっただろうか?当時は芸大大学祭の中での一つのイベントという位置づけだった。今年第3回目の「広め隊」のコンサートは、芸大をでて、六本木の霊南坂教会という会場で10月5日に開催された。コンサートのタイトルは「コルンゴルトと祈り」
コルンゴルトと祈り
曲目は
《劇的序曲》 op. 4[オルガン編曲版、編曲:野田優子]
3つの歌 op.22
2つのヴァイオリン、チェロ、左手のピアノのための 組曲op. 23より 第4楽章
4つの別れの歌op. 14
ピアノ五重奏曲op. 15より第2楽章
テノール独唱、女声合唱、オルガン、ハープのための 《祈り》 op. 32

この中では、オルガン用に編曲された「劇的序曲」が他では聴く事のできないレアなプログラム。本番の演奏もなかなか良かった。
他の歌や演奏も、高い水準の演奏で、これなら初めてコルンゴルトの曲に接した人も、コルンゴルトという作曲家がいかに素晴らしい曲を書いていたたかが納得出来た事だろう。

選曲も演奏もなかなか意欲的で、若い人たちの中からこのような運動が育っている事に頼もしさを感じた。コルンゴルトも将来は「よく知られる作曲家」の仲間入りをしてゆくに違いない。