「完璧主義」と言えば聞こえがいいけれど、

「こだわりの強さ」と考えたら病み傾向が生じます。

 

こちらは総勢50巻ほど発行されたのではないかと思うライトノベル。

コミカライズには「超電磁砲(レールガン)」や「一方通行(アクセラレータ)」などスピンオフが複数あり、アニメ化やパチンコ台にも採用され、一世を風靡しました。下はその最新シリーズ「創約ver.」になります。

 

私は決してこの作品に詳しいのではなく、全部を知っているとは思いませんし、

イギリス清教あたりまでどうにかわかる程度です。

主人公は上條当麻でいいのかしら???有名なキャラが多い作品。環境省が創作した「君野ミライ」は、登場するキャラと似通っています。

その最新作は、魔術式vs科学式の争いが始まったようで、クリスマスが非常事態になっておりました。舞台は学園都市、ここは量子力学を使った科学の超能力児を創出する特区です。初巻が発売された当時には、量子力学が何やらわからない人も多かった時代ではありませんか。

 

アクセラレータが学園都市統括理事長に就きはじまった「暗部」一掃作戦。警備員(アンチスキル)の大人を総動員し、殲滅を目指す中で大量の犠牲者が発生。その作戦に加わっていた鉄装綴里は、恐怖の体験からトラウマを生じ、アンチスキル=ネゴシエーターに進化しています。アンチスキルは超能力がありません。

 

ネゴシエーターとは、交渉人のこと。

 

警備員として鉄装綴里が持つ装備は、

ムチや鉤つき棒やら、サーカスが動物に演技を教える時に使用する調教用の武器ばかり。

それらを使って能力者を動かします。さらには口頭で能力者の恐怖心を煽り、恫喝も行います。

こうすることにより後に現場検証が行われても能力者の痕跡だけ残り、ネゴシエーターの存在は秘匿にできます。能力者を消費しつつアンチスキルの存在を温存し、アンチスキル=ネゴシエーターは安全に活躍を続けていける権謀術。

 

さてはて、「ネゴシエーター」の肩書と行動は合っていますか???

何を「交渉」するのだろうー鉄装綴里の行いが「交渉」に該当するならば、世の中のパワハラすべてが「交渉」になりますけど?

なにゆえこの肩書をつけたのやら、本文を読んでも私には理由に相当する記述が見つけられませんでした。

 

また主人公の当麻は「人は2Lの血を失うと死ぬ」こう呟いて、体に突き刺さった多数のプラスチック片を抜きハンディタイプの縫合器で傷口を塞いだのち高所から落下、

運よくクッション材の上に落ちましたがバウンドして地面を転がり、さらに同じところから落下してきた女子中学生を素手で受け止め転がり、

そこへ超音波攻撃を受け脳が揺さぶられて吐血しフラつきつつも逃げ、動き続けています。この先では背中から銃で撃たれたりもします。

とうに2Lを流血していると思うのだが(笑)(笑)

万が一、皮膚から流れ出た血液が2L未満だったとしても、

皮膚を縫ったところで皮下の傷は塞がらず出血は続きます。

体内で出血が続けば貧血よりも内臓が物理的な圧迫を受け、機能不全を起こしてショック症状が発生する現実があります。

 

これらについて、本文にまったく説明がなく、

ひたすらに根性と熱意ばかりが描写されているので、

この作品が暴力的な少年漫画と同じにしか思えないのでして。

 

比べて「ソード・アート・オンライン」や「86ーエイティシックスー」は、物理的な側面だけでも齟齬を埋める記載があるので、

私には読みやすいのでしょうか。

 

子供が「ワンピース」のアニメを見ていた当時も、この作品と同じ印象がありました。「ヒロアカ」も同じ印象。

もしかすると、これらの作品群は登場人物のセリフやモノローグを次々に上書きして覚え、以前の話は消去しながら見聞きするものかもしれず。大前提を覚えておれば疑問を感じたり混乱が起こり、楽しめない作品があるやもしれません。

 

作品ごとに読み方の特性があるならば、

自分の得手に合う作品を選ばねば、

「読書が楽しい」と思えないのでは???

近年では学校を通した「読書習慣」が定着しつつあり読書人口は増えた印象もありますが、

毎月発行される新刊数はそれを上回る勢いすら感じます。

 

もしかしたら、当麻は「ヒーリング」の超能力者かもしれない(笑)ヒーリングはサイコキネシスの一種かと思うので、魔法使いだろうかー

いくら能力を持っていても自分にしか効果がなければ経済的価値に該当せず、学園都市においてのレベルはやっぱりゼロに換算されそう。