『鬼滅の刃』の鬼、累(るい)。
家族の絆が欲しくて欲しくて、
他人を寄せ集めた「偽りの家族」を、恐怖で支配している少年の鬼です。
その累が、死ぬ間際、
亡くなった(自分が殺した)両親が、自分を愛してくれていたことを思い出し、つぶやく言葉に、
私は、見るたび、号泣してしまう。
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…思い出した。
僕は謝りたかったんだ。
全部僕が悪かった。
ごめんなさい、ごめんなさい。
どうか許してほしい。
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私の父と母は既に他界していますが、死ぬ間際までいろいろとあり。
私の中に、「自分が殺した(死期を早めた)」という思いが、こびり付いて離れない。
極端で誤った思い込みだと、頭ではわかっていても、です。
家族との絆において、
自分を大切にしてくれた人を、大切にできなかった、という痛みが、
累の最期の言葉で、堰を切ってしまう。
こうやって書いてるだけでも涙が出てくるのだから、どんだけ重症なの、って話です。
鬼滅では、このファーストインパクトが強すぎて、「泣ける」と話題だった劇場版では泣けず。
煉獄さんより累に慟哭した人、いますか?
悲しい少年の鬼に自分を重ね、ぐしゃぐしゃに泣く50過ぎたおばさんが、ここにいます。