「ダサカッコいい」の難しさよ | bananafish blog

bananafish blog

東京都内を中心に活動しているバンド、bananafishの公式ブログ。

先日ツル兄と飲んでいて「ダサカッコいい」という言葉について話がえらい盛り上がりました。


「ダサカッコいい」センス感というのは、bananafishが結成以来、常に意識していた世界観の1つだと思う。あと「キモカッコいい」ね。

けどこのセンス感というのは、非常に難しい。簡単でいて難しい。

シュールって言葉とも似てるけれど違う。

普通に考えればダサいは-(マイナス)なわけだし、カッコいいは+(プラス)の意味で使うわけだからね。

でもbananafishではダサいモノを+(プラス)の意味で使う事もあるし、カッコいいものを-(マイナス)の意味で使ったりする。

まぁうちらだけでなく、一般的にもそうなのかな?

スタジオの中でも「あ、それダサくていいね」とか「かっこ良くて微妙」とか、言葉にすると意味わからない会話をする。

「ダサくていいね」ってのは、結局カッコいいし、「かっこ良過ぎて微妙」ってのは結局ダサいってことです。

基本的には「いいモノ」を作るべく、曲作りはしているんだけど、この辺は人それぞれのセンスなんだよね。

この感覚が違いすぎるとバンドは一緒に活動できないので、我々メンバーは比較的近い価値観を持っているとは思う。

それでも完全に同じって訳ではないので、よく話し合いになる。


話がごちゃごちゃしてしまいましたが、何個かツル兄との話の中で出たキワドい例を挙げてみます。


映像的ダサカッコいいシリーズ

Peace - Bloodshake


例えばこの辺のPVは皆さんどう思いますか?

以前このブログでも紹介したPeaceというバンドのPVなんだけど、これは俺の中で「ギリギリダサい」という感覚です。

いや、正確にはギリギリアウトかな笑 でもこの微妙にアウトしてる感じもいいんだよね。いわゆるかっこいいPVよりは好き(←すでに意味が無茶苦茶ですが)。

このモロ合成感とか、微妙な70年代感とか「酷いな!」って感じがいいなとも思うんです。狙ってるのかどうなのかわからないけれど。

音がいいからそう見えるという説はあります。


The Magic Numbers - This Is A Song


ツル兄に教えてもらって知ったんだけど、この曲とても好き。後半の女性ボーカルの切ない感じとかとても好きです。

ただこのPVもなかなか酷いです笑 趣旨がわからなすぎてウケます。 

突然たくさんの人が現れて、座って聴き始めます。そして最終的には、宇宙船みたいな背景に変わります。

謎だ。。

でもこういうのも嫌いじゃない。メンバーがみんなロン毛でかなりの巨漢さんなのもいいね。

これはダサカッコいいというか、酷くて嫌いじゃないという感じだな。

感覚を言葉にするのは難しい。


音楽的ダサカッコいいシリーズ

DIIV


DIIVいいですね~。
これとか全体がダサカッコいい。つまりカッコいい。

先日のコーチェラで観ていいなと思ったけれど、改めてかっちょいい。サウンド感がジョイディビっぽいと思うんだよね。
ボーカルはイケメン君だけど、ダサカッコいいと思うのね。

4:18秒から始まる“Air Conditioning”の後半の早くなってニルバーナのオールアポロジーズのリフになるところとかいいね。
若さ故のアレンジだと思うけど、全然アリだと思うな~。

めちゃめちゃ、陶酔してしまうサウンド感ですよ。

ちょっと例えが微妙でしたね笑

フランツのテイクミーアウトのリフとかの方がわかりやすいかも。これ初めて聴いた時は絶妙だなと思った。

Franz Ferdinand - Take Me Out


ミューズのプラグインベイビーのリフもなかなかにダサカッコいい。

Muse - Plug In Baby


この辺のバランスは非常に難しく、それこそセンスだと思ふ。
一歩間違えると単純に酷い作品だからね~。

うちらがその辺の微妙なラインの物が好きってのも、bananafishの音楽性の1つのような気がするけれど、これってなかなか伝わりにくい感覚なんだよね。

このラインにある良質な物も作っていきたいなぁ。