先日ツル兄と飲んでいて「ダサカッコいい」という言葉について話がえらい盛り上がりました。
「ダサカッコいい」センス感というのは、bananafishが結成以来、常に意識していた世界観の1つだと思う。あと「キモカッコいい」ね。
けどこのセンス感というのは、非常に難しい。簡単でいて難しい。
シュールって言葉とも似てるけれど違う。
普通に考えればダサいは-(マイナス)なわけだし、カッコいいは+(プラス)の意味で使うわけだからね。
でもbananafishではダサいモノを+(プラス)の意味で使う事もあるし、カッコいいものを-(マイナス)の意味で使ったりする。
まぁうちらだけでなく、一般的にもそうなのかな?
スタジオの中でも「あ、それダサくていいね」とか「かっこ良くて微妙」とか、言葉にすると意味わからない会話をする。
「ダサくていいね」ってのは、結局カッコいいし、「かっこ良過ぎて微妙」ってのは結局ダサいってことです。
基本的には「いいモノ」を作るべく、曲作りはしているんだけど、この辺は人それぞれのセンスなんだよね。
この感覚が違いすぎるとバンドは一緒に活動できないので、我々メンバーは比較的近い価値観を持っているとは思う。
それでも完全に同じって訳ではないので、よく話し合いになる。
話がごちゃごちゃしてしまいましたが、何個かツル兄との話の中で出たキワドい例を挙げてみます。
■映像的ダサカッコいいシリーズ
Peace - Bloodshake
例えばこの辺のPVは皆さんどう思いますか?
以前このブログでも紹介したPeaceというバンドのPVなんだけど、これは俺の中で「ギリギリダサい」という感覚です。
いや、正確にはギリギリアウトかな笑 でもこの微妙にアウトしてる感じもいいんだよね。いわゆるかっこいいPVよりは好き(←すでに意味が無茶苦茶ですが)。
このモロ合成感とか、微妙な70年代感とか「酷いな!」って感じがいいなとも思うんです。狙ってるのかどうなのかわからないけれど。
音がいいからそう見えるという説はあります。
The Magic Numbers - This Is A Song
ツル兄に教えてもらって知ったんだけど、この曲とても好き。後半の女性ボーカルの切ない感じとかとても好きです。
ただこのPVもなかなか酷いです笑 趣旨がわからなすぎてウケます。
突然たくさんの人が現れて、座って聴き始めます。そして最終的には、宇宙船みたいな背景に変わります。
謎だ。。
でもこういうのも嫌いじゃない。メンバーがみんなロン毛でかなりの巨漢さんなのもいいね。
これはダサカッコいいというか、酷くて嫌いじゃないという感じだな。
感覚を言葉にするのは難しい。
■音楽的ダサカッコいいシリーズ
DIIV
DIIVいいですね~。
これとか全体がダサカッコいい。つまりカッコいい。
先日のコーチェラで観ていいなと思ったけれど、改めてかっちょいい。サウンド感がジョイディビっぽいと思うんだよね。
ボーカルはイケメン君だけど、ダサカッコいいと思うのね。
4:18秒から始まる“Air Conditioning”の後半の早くなってニルバーナのオールアポロジーズのリフになるところとかいいね。
若さ故のアレンジだと思うけど、全然アリだと思うな~。
めちゃめちゃ、陶酔してしまうサウンド感ですよ。
ちょっと例えが微妙でしたね笑
フランツのテイクミーアウトのリフとかの方がわかりやすいかも。これ初めて聴いた時は絶妙だなと思った。
Franz Ferdinand - Take Me Out
ミューズのプラグインベイビーのリフもなかなかにダサカッコいい。
Muse - Plug In Baby
この辺のバランスは非常に難しく、それこそセンスだと思ふ。
一歩間違えると単純に酷い作品だからね~。
うちらがその辺の微妙なラインの物が好きってのも、bananafishの音楽性の1つのような気がするけれど、これってなかなか伝わりにくい感覚なんだよね。
このラインにある良質な物も作っていきたいなぁ。