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ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

 

僕のアバター

表示通りの満腹なら

今食べた林檎分のチャージ

無駄になる

けど

 

虫が知らせた

…というか

 

食べといたほうが

いいような気がした

 

だって

運動量に比例しない

無双かよって体力

空腹しらずの満腹状態

 

絶対おかしい…って事で

 

まぁそもそもな話

 

やってるゲームの

プレイスタイルにもよるけど

使ってるアバター

動かすキー

どれがどの動きか

記憶できていない

不慣れな間は

 

ミスタッチで

思いがけない動き

やらかすもので

 

その中でも

体力ゲージの管理である

食事は

 

重要な動作なだけに

振り分けてるキーの配置も

使用頻度の高いところに

設定するから

 

ジャンプしようとして

間違って 飯を食う…とか

 

あるあるなミスだし

って事で

 

無駄にしたかもしれない

非常食減らしも

納得しての事と

正当化しつつ

 

とは言え

表示バグの有無を

確認にするには至らなかった

満腹状態のゲージを

チラッと確認してから

マップ上の

ブランカの現在地目指して

走りだす

 

過去

このゲームに触れた当時

…時間がなくて

少し触って

すぐにやめた為

こんな人里離れた

遠い場所まで

移動して来たのは

多分

初めましての

森の中だ

 

なんとも心もとない

僕の放った鳥は

偵察の命令で飛びたったまま

戻って来ず…

 

この状況も

バグなのかも?

とか

 

ここへ来てから

装備を

ロストしていくばかりの

感覚に

心細さ 募りはじめ

 

ランクの上がった剣を

必要以上に

振り回すことで

 

更に経験値を稼ぎながら

 

バフなのか

バグなのか

一向に減らない体力ゲージ

確認しては

 

…じゃぁ

冒険を開始するか

自分を鼓舞しつつ

松明の明かりで

前方を照らし進む

 

暗くなっていく周囲

 

ガサガサと

僕の足音や動物の気配

ASMR効果音と化し

 

五感をざわつかせる

刺激に

慣れないまま

 

マップだと

すでに

ブランカが居るはず…

って地点で立ち止まり

 

松明で周囲を

ぐるりとかざし

 

「…ブランカ?」

 

視覚では確認できない

仲間の名を

 

何度か口にしては

周囲をキョロキョロしてみる

が…

 

「やっぱ…このマップは…」

バグってる…と

 

言ってしまうのを避け

 

そのかわり

足元の視界確保とばかり

剣で草を刈る動作

始め

 

今度は

持ち物の中に

刈った草を素材として加えながら

 

変動のないゲージ

横目に

剣を一旦片付け

 

非常食の林檎

一個行っとくか

手にしたところで

 

 

「…おまえ…人…か?」

 

それは

聞きなれた

ハイトーンの声

 

斜め後方からの

その声に

松明の明かり

かざせば

 

木の陰

ぐぅんと伸びる

闇の向こうに

 

耳をイカのように倒した

白い狐の姿

 

こちらを警戒…と言うより

怖がってる様子に

 

おやおや

これはどういった状況だ?

 

闇雲に近寄らず

その場に立ったまま

 

「…ブランカ?

 随分遠いところまで来てたんだね」

 

食べようと手にしてた林檎

持ち物の中に戻し

剣を手に取る

 

ブランカの警戒した様子に

とりあえず

剣もしまって

 

「栗…沢山拾えた?

 まだ途中なら 手伝うよ」

 

そう言って

僕が一歩近付けば

白い狐

数歩 さがって

距離感 詰めさせない

から

 

おやおや?

と 立ち止まれば

 

「…あのさぁ…

 マップ表記には

 仲間だって

 表示されてるんだけど…」

 

逃げ腰な白い狐

何を言い出すのかと思えば

 

「あんたの見た目…変わってるんだよね」

 

ほう?

変わってる…とな?

 

だから警戒してるって態度で

毛を逆立てた

白い狐が

今にも逃げ出しそうな

体勢な事

解釈しつつ

 

 

「…どんなふうに見えてるの?」

 

ブランカの様子から

おおよそ

予想は出来てる

ものの

 

僕は僕の容姿を

あえて訊ねた

 

  つづく