正直者の憂鬱・レ | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

 

散歩途中の

リスザルつれた女性が

 

僕に隣に座れと

促すの

 

別に断る理由もないし…と

素直に応じれば

 

膝上に居たリスザルが

飛び移る格好で

 

僕の膝の上にやってきて

 

…なるほど

特別待遇か

 

とか思いつつ

 

初めての動物との接触

 

緊張する僕の膝上は

居心地悪いらしく

 

すぐに

女性の元に帰っていった…

けど

 

僕の緊張解く為か

構内を散歩コースにした理由…って話

始めたおばあさん

 

「…近所に若い子がいないのよ

 色々教えて欲しいことあっても

 聞ける相手がいないから

 ここに来れば

 この子たちのおかげで

 声を掛けてくれるでしょ?

 

 そしたら今どんな楽しい事があるのか

 馴染みが出来れば お話が出来るじゃない?」

 

 

成る程

 

話しやすい相手を

経験上

見分けられる…ってことか

 

集団で来た学生は

個別な会話は難しい様で

 

初めましてなのに

一人になっても残った僕は

 

話し相手にもってこい…って事か

 

うんうんと聞きつつ

膝上のリスザルから

目を離せずにいれば

 

「君は女性の友達が多そうね」

 

急に

話が僕に向いたから

 

女性の顔に視線移して

首を傾げれば

 

「…ほら そういうの

 ちゃんと話を聞いてるじゃない

 

 優先順位がきっちりしてる男性脳は

 特に

 興味ない異性の話は

 まともに聞いていないのが普通なの

 

 その相手がだれであれ

 話を聞けてる…ってのは

 

 コミュニケーションが第一な

 女性社会では必須な能力で

 

 慣れればできるようになることから

 推測してみました…どう?当たってる?」

 

 

後半

少し若い女性のような口調で

 

僕に質問するから

 

え…どうだろう?と

 

少しだけ考えて

 

 

「…仲のいい友人に

 女性が居ることは確かですけど」

 

…エムは

確かに女性で

よく一緒に居る

けど

彼女が

一般女性…って

十把一絡げにしてもいいのかどうか

 

今でこそ

女友達のおかげで

会話の内容が変わっては来た

ものの…

 

まだ少し違うような気がして

おばあさんの論が

正解なのか?どうだろう?

判断しかねていれば

 

 

「大丈夫

 ここ大学だから

 講師っぽい事言ってみただけ

 気にしないで

 さぁて

 そろそろ帰ってご飯の支度を…」

 

そもそも

散歩中の休憩だ

 

のんびり語らう時間ではない事

 

切り上げるタイミングに

 

口にして

エプロンのポケットに

リスザルたちの道具

しまうと

 

ゆっくりと立ち上がる女性の

 

服を掴んで

上に上にと登る個体

肩に乗っかるものと

 

昔は小さくて

そこが定位置だったのだろう

 

ポケットの中に

入ろうとして

諦めたか

 

腕にくっついて

尻尾を絡めている姿

可愛いけど

 

…暑そうだなぁ…と

 

「じゃぁまたね」

 

と片手を上げた女性に

 

「気を付けて」

見送りながら

 

僕は勧められて座ったベンチに

 

もう少しだけ

座ったまま

 

散歩する彼女の背中を眺めてた

 

   つづく