ガールズトーク…って
エムが表現した
集団に対して
僕が知らなさすぎ…って
どういう?
ガールズ?…って…は?
と
爺さんである教授
筆頭に
男がちらほら居たとて
ワイワイと
楽しく愉快な談笑する
集団を
そう表現する…って事なのか?
…いや 違うな…
それだと
平等がどーのこーの言ってる事の
逆にならないか?
と…すれば
エムが言ってるのは
多分…ではあるが
似たような状況
似た様な語源から
飲み屋的なにぎやかさ
イコール
ガールズバー…
って意味で
表現したのでは?
と
解釈し
それなら
別に
言わんとする事
理解できるから
わざわざ
間違いを指摘するような
やり取り
必要なかろうと
反論することもなく
エムの発言
曖昧な感じで
受け入れた顔をしつつ
教室を出る人の流れ
確認して
そろそろ行こうか?
と
程良きタイミング
見計らって席を離れれば
教授の周りに集ってた男女も
似たようなタイミングで
講義室を出てく
学生の流れに
合流し始め
中ほどに座ってた
僕らに追いつく格好で
何を急いでいるのか
エムの横を
走り抜けていった
男のカバンが
僕の目の前で
エムの腕に当たったの
…あっこいつわざとだ…
と
微妙な位置でキープされた
持ち物の接触
触れた程度で
エムに
ダメージはないだろう
けど
これで自然に
話しかける切っ掛けになる
なんて
古典的な方法
使ってくるのか
おいおい…と
エムの腕を掴んで
僕の方に引っ張り
連れの僕の存在感
アピるつもりで
エムのガード役
自然に始めれば
エムにぶつけたカバン
担ぎ直しながら
僕らに視線向けた
男
僕に引っ張られ
何?って状態の
エムを確認した後
僕に向いた顔
うとましい表情
される事を
覚悟して
見返せば
想定外に
へれっと
口元緩めた
間の抜けた顔と
目が合って
拍子抜けた
咄嗟に
彼氏面
してみたけど
よく見れば
男との体格
筋肉量の違い
服の上からでも
明らかで
…ちょっと
いや
確実に
男の笑顔は
僕の事を
なめてる
と
生物的な感から
察し
いい気はしない
ものの
一旦始めた
エムのガード
脳筋っぽい見た目の
男に
体格差で負けてるとは言え
引くもんか
と
自分の中の
雄々しい部分
フル稼働で
にこにこしてる相手の顔
見返せば
「…なに?なんなの?」
急に
威嚇し始めてる僕に
何が始まってるの?と
確認始めるエムの様子からは
そもそも
男のカバンが
あたった事すら
気にも留めていなかった
様子で
僕一人
好戦的な空回ったリアクション
気恥ずかしく
なり始めた所に
「急いでるんじゃない?
…どうぞ 行ってちょうだい」
僕らに愛想ふりまいてる
男に
エムが促した
…結局
僕は余計な事を
しただけか?
と
「…ぶつかっちゃった?
ごめんね ありがとう」
笑顔の男が
エムのフォローに乗っかって
僕らに掛けた声
女性のような高音で
ちょっと
…いや
だいぶん
思ったのと違うぞ
と
男の
体格との
ギャップで
片眉を上げ
エムの顔を見れば
相変わらず
綺麗な顔は
冷たいくらい
無表情のまま
僕を見返した
つづく