BL系です
苦手な方は ご注意下さい
有名になると親戚が増える
よく聞く 現象
金持ちになると楽しい仲間が増える
よくある 現実
じゃぁ…愛人になると
何が起こる?
車中
移動だけに使うには
勿体ないほどの 贅沢なスペースで
移動目的以外の使い方 実践中
もう 正直
さっきから 焦らされてて
自分より若い が
立場上 上司な オーナーに
憤(いきどお)りを 燻らせ
あらぬ言葉を 吐いてしまいそうだ
「 …あんた 楽しいの? それ… 」
精一杯の 皮肉を吐く
自分のを 如何こうさせるでもなく
私の根元を その辺のリボンで結び
開放を許さない
オアズケ状態で 触ってくる
裸に蝶ネクタイ…の様な間抜けなソレ
悪戯で落書きされた文字も
今は薄っすらと消えかけている
「 剃っといて 正解でしょ?」
リボンを絞めながらオーナーが囁く
「 結び目に巻き込んだら 痛いもんね 」
確信犯か…手馴れすぎてて 恐いわ
ついでに と 両手の親指も
別のリボンで 一つに結ばれる
欲 丸出しのキスを受け
女性には無い身体的大きさと力で
動きに 強弱をつける 男の手に
分かり過ぎるくらい いいところを
責められる
…もう どうにでもしてくれ…
そう 口走りそうになった頃
「 勝手にリボン解くなよ 」
そう言うと オーナーの体が離れた
その 拘束に便利♡…とばかりに
ご活躍のリボンの出何処は
車内設置のチョコレートのラッピング
シャンパン用に添えられた
様々な容姿が並ぶ 箱を開け
オーナーはその一粒をグラスに落とし
炭酸を注ぐ
泡に包まれ 少し浮くも
すぐに沈む チョコ
…それを飲みながら 黙視を始めた
なんなんだ
この中途半端さは
頭の中の半分は
このやり取りの行く末を不安に思い
もう半分は
体の開放を切実に欲し
無意識が 手を自分自身に伸ばし
行為の終焉を 迎えたがって
蠢く
「 リボン 勝手に外したら 」
オーナーはグラスを差し出すと
「 これ 後ろに突っ込むから 」
炭酸に沈む チョコを揺らして見せる
…この野郎……
「 …やれるもんなら やってみろ 」
私はいい加減
切羽詰って飛んでたのか
挑発にまんまと 乗ってしまった
自身を拘束するリボンに手を掛け
外しにかかる
…が
両手の親指の拘束が
思いの外 自由を妨害
細かい作業は 一向に改善せず
…息が止まる…
オーナーは ふふふ…と不敵に笑うと
「 じゃぁ やりましょうか 」
そう言って グラスを傾けると
チョコを咥えた姿で 微笑んだ
ひぃぃぃ………
―――――――