ホスピタル #3-3/トモキ 》片手分の空白 | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

「 一応のヤマは張ってみた 」


ショウの隣に座ると ノートを渡される


「 授業の進み方が気になるけど…

 古文は 明日の授業後で 変わるかも 」


きっちり 覚えるべき個所に


付箋がされてある


相変わらず 凄い…



「 暗記勝負の個所は 

 早く始めた方がいい 」


矢継ぎ早に 教科書が出される


「 ここから…ここは 丸暗記ね 」


ペラペラとめくり

 重要だよ と言って 次へ進む



「 ちょっと … 」


慌てて ショウを止める


「 俺 自分のノートも出せてないから 」


「 …あ… 」


勉強モードになってた ショウが

やっと止まった



静かな教室内に 部活の声が聞こえてくる


筆記用具の準備をしつつ


ショウの手にあるのと 同じ教科書を出す




「 さっきさぁ 窓から 何見てた? 」


静かに俺の準備を待ってる ショウに聞いた


他愛もない 質問と呼べない

何でもない 問いかけ



返答がないので ショウを見ると


黙ったまま


 的確な答えを探すうちに 


 答えるべき間を逃し 返答に困っている


…そんな姿



「 なんかさぁ …あったの? 」



俺の 『 家に行く 』 発言から 

 

ショウが 壁を作ってる


 触れて欲しくない事があるって


その態度が 饒舌に語ってる



誰だって 気になるよ その反応は



シャーペンを カチカチ いわせ


ショウの答えを待つ



「 …英語は ことわざ 覚えて 」


そう言うと ショウは 


鞄に教科書を入れ始める


 なに?


「 そのノートは トモキ用に 作ったから

 持って帰って 使って 」



 なに? なに?


ショウが席を立つから


俺は慌てて ショウの手首を 掴んだ



 細い骨…


なぜか その瞬間 


廊下ですれ違った 下級生の


膝裏の 白いくぼみを 思い出していた



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