男女共同参画と中絶の問題について、さらに加筆しました。比較的反響の大きいテーマのようです。男女共同参画社会においては、子供は女性の社会進出を妨げる存在と捉えられています。

日本人夫婦、タイでの男女産み分けが年々増加(読売新聞平成24年7月16日)

tp://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120716-OYT1T00013.htm

上記について、読売新聞は、男女の産み分けは原則として日本では認められておらず、「医療ではなく親の身勝手」との意見を取り上げ、やや批判的に書いていました。また、英Economist誌は、特集を組んだり、事あるごとに、中国やインドで見られる男女の産み分けについて、「gendercide」の造語を用いて批判しています。しかしながら、両者とも男女無差別に大規模に行われている中絶そのものには一切触れていません。中絶も親の身勝手であり、受精卵の段階での男女産み分けより、胎児の段階での中絶の方が倫理的な問題が大きいと考えられます。

アメリカで中絶を合法化する要件を厳格化し、非合法化する動きが盛んです。(英The Economist 2012.1.7号 記事名: Restricting abortion)ミシシッピ州では、「受精の瞬間から、(胎児は)すでに人間である」と定義した中絶を全面禁止する法案が可決寸前のところまでいきました。(一方、日本では逆に、フェミニストが刑法の堕胎罪撤廃100万人署名活動を展開。)中絶を非合法化、困難にする取り組みとして各州で、公的証明が必要だったり、中絶に保険が効かなかったり、中絶を支援するプログラムの補助金が打ち切られたり、未成年の中絶が厳しく制限されたり、一定期間以降の中絶を禁止されたりする等が実行されています。トルコでは、中絶を違法とする声明が発表されました。(英The Economist 2012.6.9号)中絶非合法化の運動が日本に波及することをおそれてかははっきりとしませんが、このことは日本で報道されることはほとんどありません。せいぜいアメリカ大統領選の絡みで同性婚と中絶の是非が出てくるのみで背景に切り込んだ分析もほぼありません。

ちなみに、男女共同参画計画は、

男女共同参画とは直接関係のない児童ポルノに関することを計画に盛り込んでいる。そのくせ胎児の人工妊娠中絶については女性の権利なので触れられていない。胎児の年間中絶件数は20~25万人(厚生労働省統計)だが、その数は犬猫の年間殺処分数(犬10~15万匹、猫15~20万匹)(全国動物行政アンケート調査)を上回り、年間出生数105万人(平成23年)の5分の1に達する。経済的な理由の名の下に本人の承諾なく脳死や末期患者を安楽死させるような事件が起これば全国的に大騒ぎになるが、(別の事件(医師の男性による不同意堕胎等)と結び付かない限り)人工妊娠中絶がニュースとなることはない。子供の重い障害、母体の危険、強姦等の事例を持ち出して中絶を正当化しようとする者がいるが、これら例外的な事例が年間数十万件に達するはずがない。中絶が当たり前のように横行しているために、やむを得ない事情の人と安易に中絶する(処罰に価する)人が混同されてしまっている。胎児にも他の殺人・過失致死事件の被害者と同様、生きる意志があると推定するのが自然であるが、刑法第212条~214条の堕胎罪の規定は死文化し、母体保護法の名の下に中絶し放題。ES細胞やクローンの研究は生命倫理の問題から厳しく制限されているが、胎児は、人に近い状態になっても容易に中絶されている。

子供は畜生以下の扱いであり、大半の中絶は、女性の産む権利、性的自由の濫用であり、本来なら堕胎罪、殺人罪に該当。セックス、中絶の最終的な決定権、同意権は女性側にもあるにも関わらず、中絶した女性の中には、自分のことを棚に上げ、男性に全責任を転嫁しようとする者までいる始末。性の自己決定権、リプロダクティブヘルス・ライツなる夫、親族、社会を無視した身勝手な考えを振りかざしている以上、男性にも責任を問い得るという考えは通用しない。(なお、強姦罪は原則として男性のみに適用される。)夫、彼氏に無断で中絶をしても女性は何ら罪に問われることはなく、夫、彼氏は自分の子供がむざむざ殺害される苦しみを味わうことになる。子育てできないのなら、親族の協力、孤児院、里親制度、赤ちゃんポスト(遺棄罪の疑義はあるが。)等が利用できるし、生活保護も比較的受けやすい。欧米では中絶を禁止する運動が盛んだが、日本のフェミニストは、逆に堕胎罪撤廃100万人署名活動を展開している。なお、親の都合で殺害された大多数の胎児は、一般廃棄物として処分される。

ミスコンやグラビアアイドルを批判し、子供の深夜徘徊、猥褻物の購読・視聴、飲酒喫煙、自動車運転等を規制しておきながら、子供のセックスは野放しにしている。感染、妊娠、中絶のリスク、学業の継続、経済的負担、結婚に与える悪影響を考えると、その害悪の大きさは、他の規制対象と比べ物にならない。

下記は中絶に関する記事の公開コメント(参考になりました)他にいくつか個人的に参考になるメッセージをいただいております。

「大変、興味深い文です。特に妊娠、中絶の数と犬猫の殺処分の比較は面白い!ただ、その数の出所を註で入れてほしい。厚生省とか保健所機関でしょうか?堕胎罪が非犯罪化してるのは、母体保護法14条の1号事由と2号事由であり、特に1号事由の拡張解釈からですね確かに、経済的事由もわかりますが、少子化が叫ばれてる中ですぐ、中絶、堕胎はどうかと思います。特別養子法などを活用して生命を生かして欲しいものです。堕胎罪を犯罪化する必要があるかどうかは難しいですがね。養親として、今後定年退職しつつある団塊世代の方々が、本来の実子が成人して子育てが終わって悠々自適の暮らしをするとのいう考え方もよいですが、その余生の選択のひとつとして養親となって孫みたいな子供を育て上げようかという風になれば、中絶、堕胎率を下げて少子化の歯止めに貢献できるのでは?つまり、人生80年なのだから65歳から養親となっても15年あります。医学が発達しているから、65歳からいきなり介護を受けることはないはずだから健康を維持するためにも15歳まで養子を育て上げる目標ができれば・・。このようにすれば中絶、堕胎率をさげ、堕胎罪を復活しなくともよいと思われます。すみません、男女共同参賀の違憲性、違法性からずれました。貴殿が違憲性を裁判所に主張してみれば?当事者主義ですからこの男女共同参賀に不利益を被るなら違憲審査の提起を裁判所に起こしてみるべきです。」

「堕胎は人間の誇り、尊厳を踏みにじる最悪の行為である。なぜ、堕胎はかくも簡単に行われるのか。脳死、植物状態の人の死はあんなに厳密に扱われるのに。どうやら女性には自分の子供を殺してもよい権利、生殺与奪権があるということらしい。だが、少なからぬ人が堕胎した者を殺人鬼とみなしていることを考慮する必要があるだろう。胎児は生物学的に独立した生命体ではないが、生命活動を営んでいる人である。孕ませた男性の方にも責任があるという言い訳は通用しない。快楽のために考えなしに責任を取れる能力のない男性とセックスをし、男性に出産を説得できない女性の方により非がある。女性側が毅然とした態度を取っていればそもそも妊娠しておらず、堕胎するかどうかを最終的に決めるのは女性側である。この殺人鬼どもが裁かれることも悪びれることもなく、平然と人生を歩んでいるのかと思うと怒りがこみ上げてくる。人間としての本能から湧き上がる怒りが。守るべき一線を守らず、安易に堕胎する人がいるせいでやむを得ない理由で中絶する人まで同視されてしまうのは残念なことだ。殺人、強盗、強姦、放火の件数は減る傾向にあるのにうじ虫のごときフェミニズム団体が女性の権利、エゴを主張するせいで堕胎は跡を絶たないのである。」

以下は参考です。

中絶繰り返す女性増加 15%超が一度は経験
ttp://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/01/20/kiji/K20110120000087640.html

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※あくまでフェミニズムの影響下におかれている女性やフェミニズムを信奉・実践している組織、男女を批判しているものであり、女性一般までを批判しているものではありません。

※多くの方が反男女共同参画、反男性差別、反フェミニズムの運動に加わっているところです。ともに立ち上がり、男性差別のない社会を目指してがんばりましょう。ご協力をお願いいたします。