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こんばんは。
BAN-RIです。
シャンソンを歌い始めたきっかけについてよく聞かれます 。
私の場合は、以前のブログにも書いていますが祖母の存在が大きい
(以前祖母の事を書いたブログです。↓↓)
祖母が大好きだった越路吹雪さんのシャンソンが何曲か耳に残っていて、始めは本当に軽い気持ちで、彼女のナンバーを好きな様に始めました。
趣味で歌っていたのでそれでよかったし、聞いて下さる方が自分なりのパフォーマンスで喜んで下さるのが素直に嬉しかった
でもそれから暫くして、シャンソンのドラマティックな世界に更に興味が湧いた時、趣味で歌うにしてももう少し専門的に習ってみようかと思いました。
あまりに無知故、こんな好き勝手歌っていていいものかと…
でもどう習うのかもわからない。
どこを訪ねるべきかも。
そこで思い立ったのが「そうだ。コンクールを受けて、自分のシャンソンがシャンソンの世界で受け入れて頂けるのかを試そう」という事
軽い…軽すぎた…
しかし今思えばこれが二つ目の始まり
コンクールを探している時、あまりに素人だったので「誰か知ってる人に会ったら恥ずかしい」という思いがあって、敢えて『シャンソン コンクール 東京』とネットで検索しました
思い切りがいいんだか悪いんだか
そこで上がってきたのが、ちょうどその年から加藤登紀子さんを審査員長にお迎えになり再開された『日本シャンソンコンクール』でした
加藤登紀子さんだ！ と、一人でいるのにテンションが上がったのを覚えています。
大好きだった祖母のお気に入りのアーティストは、越路吹雪さん、五輪真弓さん、そして加藤登紀子さん。
『百万本のバラ』は幼少期、発売当時からずっと祖母の車で流れていて、二人で口ずさみながらお出かけしたものでした。
気づけば歌詞はすっかり頭に入っていて、祖母も「おばあちゃんのお葬式にはこの曲を流してな」と、それこそ認知症になってからもたまに口にしていた程
「あの加藤登紀子さんに聞いて貰えるのか…これは凄い…」 と、私のコンクールへの挑戦はそこから始まり、そして今に繋がるわけですが。
加藤登紀子さん。
シンガー・ソング・ライターであり、シャンソン歌手であり、そして訳詞家であられるのと同時に、現在の日本訳詩家協会の会長を務められています
子どもの頃私が口ずさんでいた『百万本のバラ』は元々ロシアの曲、更に元をたどればラトビアの曲であり、両者は歌詞の内容が違っているそうです。
日本で有名なのは、加藤さんがロシア版の歌詞を訳詞されたもの。
ドラマティックで、叶わない愛、この世で置かれた立場の違い故の悲恋…を歌った曲ですが、その奥には歌詞を表面的に読んだだけでは計り知れない、人の人生、果ては国と国、そして人と人の悲しい戦いの現実があるのだそうです。
私はシャンソンを歌う様になって、訳詞というものを意識する様になりました。
作詞とはまた違うその世界は、元々その曲が生まれた国での詞が存在し、その詞の背景や作者の人生や思いをくみ取り他国の言葉に変換するという作業で、単純に文脈をたどればいいというものではなく。
沢山の知識や鋭い感性が必要とされるもの。
だからこそ多くのシャンソン歌手はじめ、訳詞に触れられる歌手の皆様は、言葉に重きを置いてリスペクトとともに歌いながら語り、また語りながら歌われています。
奥深い訳詞の世界。
加藤さんはその世界をもっと沢山の人に知って貰いたいと、協会のコンサートに自らご出演なさっています
そしてなんと、今年の9月に開催されるその訳詩家協会のコンサートに、私も出演させて頂く事になりました。
なんという光栄。
正直なところまだあまり実感が… 
祖母との思い出は色々とあります。
なんてったっておばあちゃんっ子でしたから。
でも祖母と車で一緒に『百万本のバラ』を何度も歌った思い出は、特別なのです
おばあちゃん、加藤登紀子さんと同じステージに立たせて頂くよ。
天国にいる祖母も、この日はきっと銀座にいてくれるはず
ご出演の方は皆様、凄い方ばかり
考えると震えますが… 与えて頂いた有難いステージ
精一杯歌って参りたいと思います。
9月15日(月祝)は三連休最終日
東京にいらっしゃる方、この日は関東方面におでかけになっている方
よろしければ是非、観にいらして下さい。
お申込み、お待ちしております❗
